...もとより何も知るわけがないのだが...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...もとより空間の直観そのものがユークリッド的であるか或いは又未だ何等そのような規定を持たぬものであるかということに就いてカントの言葉を聴くことは出来ないであろう...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...もとより、ブールジョアジーの支配する社会とプロレタリアートの支配する社会とは、おのずから面目を異にするのは当然であるが、強権主義であることには変りはない...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...兄の身はもとより...
中里介山 「大菩薩峠」
...もとより逃(のが)さないつもりですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...もとよりこの連中は...
中里介山 「大菩薩峠」
...もとより、修行のつもりではなく、復讐(ふくしゅう)の意気でやって来た壮士連...
中里介山 「大菩薩峠」
...もとより小さい藏で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...常廻(じょうまわり)はもとよりのこと...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...もとより後に引かぬ彦太郎は...
火野葦平 「糞尿譚」
...もとより智徳の両者は人間欠くべからざるものにて...
福沢諭吉 「文明教育論」
...この弟子もとより因縁ありて前人の鑑明らかに...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...がこれはもとより実際にはあり得べからざることであるのはもちろんだ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...もとより描きたる話の筋道はわが脚色に過ぎず...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...孔明に逆手(ぎゃくて)を喰わせてやろうじゃないか」もとより崔諒もその気なのだ...
吉川英治 「三国志」
...考え込んでいた金鎗手(きんそうしゅ)の徐寧(じょねい)はもとよりそれに気づきもしない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...これはいささかの犠牲だとすればもとより小事件に過ぎなかった...
吉行エイスケ 「新種族ノラ」
...斉魯二篇河間七篇はもとより...
和辻哲郎 「孔子」
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