...首のない躯(むくろ)と牛は...
泉鏡花 「雨ばけ」
...敢(あえ)なく躯(むくろ)は倒れしが...
巌谷小波 「こがね丸」
...遺骸(むくろ)を奉じて埠頭(ふとう)を去る三哩(マイル)なるパセパンシャンの丘巓(きゅうてん)に仮の野辺送りをし...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...その生けるが如きむくろを曝す憂(う)き目(め)を見...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...今こうして賑かな人通りにむくろを晒すのも...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...居士の新らしい骸(むくろ)の前で母堂の言われた言葉を思い出す度(たび)に...
高浜虚子 「子規居士と余」
...汝のむくろ喰ひ裂かむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...ながき我世の夢さめてむくろの土に返るとき...
土井晩翠 「天地有情」
...星地に落ちてそのあした谷間のゆりの咲く見れば露影消てそのゆふべ岑上(おのへ)の雲の湧く見れば――おのが姿にあこがれて花(一)となりしもあるものを清き乙女(二)のむくろよりなどか菫の咲かざらむ...
土井晩翠 「天地有情」
...さうしてうす黄色く濡れた糸をくるくると枠にまくと几帳が無惨にほごされてしまひに西(にし)どつちの形した骸(むくろ)がでる...
中勘助 「銀の匙」
...巨男(おおおとこ)のむくろは月桂樹(げっけいじゅ)の葉でおおわれて都の東にある沙丘(さきゅう)に葬(ほうむ)られました...
新美南吉 「巨男の話」
...冷たい骸(むくろ)となって担ぎ込まれたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どちらも絶死(ぜっし)の屍(むくろ)であった...
久生十蘭 「玉取物語」
...どうしてむくろになった今を考え当てられるだろう...
室生犀星 「姫たちばな」
...それは柩(ひつぎ)の中に冷たい空骸(むくろ)となって戻られたのであった...
吉川英治 「三国志」
...無残な亡骸(むくろ)を見ては...
吉川英治 「私本太平記」
...王子勇軍の醜い骸(むくろ)は七日めに死んだのであります...
吉川英治 「親鸞」
...鳥の空骸(むくろ)やらが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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