...またたく間に急な梯子を夜の底へかけ下りた...
芥川龍之介 「羅生門」
...私はまたたく間に...
梅崎春生 「腹のへった話」
...またたく間に見えなくなった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「織成」
...またたく間に、見るも恐ろしいそれら七人の者どもは、いっしょに集まって防御の姿勢を取った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...またたく間に十二間間口の大店になってしまった...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...またたく間に闇に埋められた...
本庄陸男 「石狩川」
...きっとまたたく間になくなってしまうに違いない...
正岡子規 「墓」
...「洛陽の将士に笑わるるなかれ」と、孫堅は、新手でもあるので、またたく間に、南門を衝き破り、彼自身も青毛の駒をおりて、濠を越え、単身、城壁へよじ登って、「呉郡の孫堅を知らずや」と賊兵の中へ躍り入った...
吉川英治 「三国志」
...またたく間に、長江の埠頭(ふとう)まで来た...
吉川英治 「三国志」
...またたく間にこれを追いまくってしまった...
吉川英治 「三国志」
...韓瓊(かんけい)、韓瑤(かんよう)、韓(かんき)が三方から、「老いぼれ」と、挟撃したが、またたく間に、韓瓊、韓も討たれ、趙雲(ちょううん)は悠々引揚げて行った...
吉川英治 「三国志」
...刀よ、物(もの)の具(ぐ)よ、櫓(ろ)よ櫂(かい)よ、と騒ぎ合ううちに、火雨のごとき投げ炬火(たいまつ)が、一船を焼きまた一船に燃えうつり、またたく間に、水上の船影幾百、大小を問わず、焔々(えんえん)と燃え狂わざるなき狂風熱水と化してしまった...
吉川英治 「三国志」
...しぶきを上げて、庄内川に泳いでいた者、または野を駈けていた騎馬の者や、竹槍調練をしていた歩卒など、「御帰城だ」「引揚げ――」と、一斉に、河原の仮屋を中心に馳せ集まって、またたく間に、三列四列、横隊になった軍馬が粛(しゅく)として、主君のすがたが鞍に乗るのを待っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...――明け方までに攻め落せ!」ひたひたと濠際(ほりぎわ)に詰め寄せ、筏(いかだ)を組み、水を渡り、何千の兵が、またたく間に、石垣へ取りついた...
吉川英治 「新書太閤記」
...山上の穀倉は二万余の大兵で食うのでまたたく間に空(から)になった...
吉川英治 「新書太閤記」
...またたく間に伝わっていた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...さらば――」四法勝寺はまたたく間に焼けた...
吉川英治 「親鸞」
...×私が、悪夢に憑かれたように、よろめき帰ったその夜、どうした原因か、森源の温室から出た火は、またたく間に、その全建物を、炎上させてしまった...
蘭郁二郎 「脳波操縦士」
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