...地上に立てたほの暗い蝋燭の光の中に...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...それが、ほの暗い電燈に、異様な光輝を放って、ニョッキリと突立っているのだ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...蝋燭の赤茶けたほの暗い光が...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...まだ冷たくほの暗いころ――容態が変わり...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...人通りのすくないほの暗い橋のうえで...
太宰治 「葉」
...そのほの暗い入り口はそこにうち開いているが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...道にはほの暗い小さな灌木(かんぼく)が立ち並んでまっすぐに通じていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...かおりと毒とに満ちたほの暗いいわゆる恋と呼ばるる花を...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ほの暗い部屋の中に...
直木三十五 「南国太平記」
...ほの暗い熔岩の洞窟に...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...私にもお手傳の出來ることはありませんかしら」今日もほの暗い路地の中に八五郎の歸りを迎へて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...多い毛からしづくが垂れそうで、ほの暗い顔に、青い眉、紅い唇の対照は、何んという魅力でしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いつまでもよそよそしくしていらっしゃるのが苦しくてならない」まだ空はほの暗いのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...とお玄関の前に立ってじーっとしてみているほの暗いランプが...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...まだほの暗い時刻であったが...
山本周五郎 「思い違い物語」
...すべてほの暗いおぼろに包まれていた...
山本周五郎 「屏風はたたまれた」
...ほの暗い葉桜の横丁...
吉川英治 「江戸三国志」
...視覚の補助として頭部のプリズム状繊毛を通して齎されるほの暗い空間感覚を援用した――この感覚のおかげで古きものどもは緊急の場合光なしでもある程度やっていけたのだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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