...映った空や木立ちのあいだに絶えまなくえがかれる波紋を観察しているのは心なごむなぐさみである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
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長塚節 「長塚節歌集 上」
...乃ち作れる歌七首天竺の國にありといふ菩提樹ををつゝに見れば佛念ほゆ善き人のその掌にうけのまば甘くぞあらむ菩提樹の露世の中をあらみこちたみ嘆く人にふりかゝるらむ菩提樹の華菩提樹のむくさく華の香を嗅げば頑固人もなごむべらなり菩提樹の小枝が諸葉のさや/\に鳴るをし聞かば罪も消ぬべしこゝにして見るが珍しき菩提樹の木根立ち古りぬ幾代へぬらむうつそみの人のためにと菩提樹をこゝに植ゑけむ人のたふとき一月二十日...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...茅花さく川のつゝみに繩繋ぐ牛飼人に聞きて來にけりいにしへもいまも同じく安房人の誇りにすべき伴家主(あたへぬし)これ伴家主おやを懷ひし眞心は世の人おもふ盡くる時なくうらなごむ入江の磯を打ち出でゝおやにまつると鯛も釣りけむ父母のよはひも過ぎて白髪の肩につくまで戀ひにけらしも麥つくる安房のかや野の松蔭に鼠麹草(はゝこ)の花はなつかしみ見つ三日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...なれがこころはなごむのだ...
中原中也 「海の詩」
...母の弱い気持ちもなごむにちがいないのです...
林芙美子 「新版 放浪記」
...次いで心もなごむような落着いた話に移るのであるが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...彼はその中に坐って何か心がなごむのであった...
本庄陸男 「石狩川」
...そのときの叔母の屹とした眼のいろは日が経ってもなごむようすがない...
山本周五郎 「日本婦道記」
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