...どことなくもの悲しい美しさに溢(あふ)れている事を知ったのであった...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...その時分からどことなく指先が器用で...
石原純 「ジェームズ・ワット」
...どことなく皮肉なやうな...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...然し義雄は敷島に對して普通よりも深くなつてゐるだけ、どことなく、却つて今のいさかひの隔てが出來た樣に感じられる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...挙止にどことなく学者風の風格が漂っていた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...どことなく湿りを帯びて冷々とする大気のなかに...
薄田泣菫 「独楽園」
...どことなく体がけだるく...
田山花袋 「田舎教師」
...どことなく細君の評が当っているような気がし出した...
夏目漱石 「永日小品」
...よく見るうちにどことなく下品な陰がさしてきて...
服部之総 「蓮月焼」
...その調子はどことなく悲しそうでした...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...どことなくみだらな...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...空にはどことなく日がまわったらしい色が見えた...
水野葉舟 「帰途」
...流石(さすが)にどことなく淋しそうな顔をしているわね」と界隈の噂に上るのは...
夢野久作 「鼻の表現」
...眼や口はニコニコしながら鼻だけどことなくソワソワしております...
夢野久作 「鼻の表現」
...見ていると矢張りどことなく笑っているように見えて来る...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...どことなく外国のテラスに似た明るい美しさが好ましかった...
横光利一 「旅愁」
...どことなく愛情ある囁きに似た...
横光利一 「旅愁」
...女ばかりの国はどことなく陰気で...
吉川英治 「江戸三国志」
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