...ついでながら仏公使の云々(うんぬん)したる陸軍の事を記(しる)さんに...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...ついでながらこの物騒な物は『クルックド・マン』に見られたシャーロック・ホームズの冒険の昔から他殺と見誤られるような工合に人を殺して来ている...
井上良夫 「J・D・カーの密室犯罪の研究」
...ついでながら、警官諸公に、少しばかりぼくの計画をもらしておく...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...是亦(これまた)乍序(ついでながら)申上候(もうしあげそうろう)...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...ついでながら申しますが...
オイレンベルク Herbert Eulenberg 森鴎外訳 「女の決闘」
...この広元さまは、建保五年に出家なされて法名覚阿と申し上げる事になりましたのでございますけれども、そのずつと前からもお頭のお禿げ工合ひなどで、御出家さまのやうな感じが致して居りまして、大官令さま、大膳大夫さま、または陸奥守さまなどとお呼びするよりも、入道さまとお呼びするのが今の私には一ばんぴつたりしてゐるやうな気が致しまして、また、ついでながら、相州さまの事をお呼び申し上げるにしても、相州さまはその後に右京権大夫にもおなりになるし、また陸奥守をもお兼ねになつたのでございますから、右京兆さまとか奥州さまとお呼び申さなければならぬ場合もございますのですが、どうも、相州さまとお呼びするはうが、自然の気持が致しますので、まあ、こまかい事にはあまりこだはらず、入道さま、相州さま、とお呼びしてお話をすすめることがございましても、そこはおとがめなく、お聞き捨て下さるやうお願ひ申し上げます...
太宰治 「右大臣実朝」
...ついでながら、この将軍家の最も御寵愛なされてゐた新兵衛尉朝盛さまさへ、この五月の兵乱には、やつぱり和田氏御一族に従ひ、黒衣の入道の姿で御ところへ攻め入つたのでございました...
太宰治 「右大臣実朝」
...ついでながら、この道場では、夜の睡眠の時以外は、ベッドに掛蒲団(かけぶとん)を用いる事を絶対に許さない...
太宰治 「パンドラの匣」
...なおついでながら...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...ついでながら、筆者はその時分のお虎子(まる)がどんなものであったかを知らない...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...最後についでながら私が近ごろ出会ったおもしろい経験をここにしるしておこう...
寺田寅彦 「量的と質的と統計的と」
...ついでながらいい添えて置く事がある...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...ついでながら想像を逞(たくま)しゅうして見た...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...(ついでながら言っておくが...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...ついでながら当時の日本の蒸汽船というのは全部で三艘...
服部之総 「咸臨丸その他」
...ついでながら我々はカントの自我或ひは意識一般をフッサールのいふ純粹意識の如く解することを避けねばならぬ...
三木清 「認識論」
...ついでながら、彼によれば、前者にあつては形式が内容を抱擁するに反して、後者に於ては形式が内容を貫徹する...
三木清 「歴史哲學」
...ついでながら、魚住君はたしか飾磨かもう少し東の方の出身であった...
柳田国男 「故郷七十年」
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