...――ありがたく頂戴して今日の憂欝を消散せしめる...
種田山頭火 「其中日記」
...遙かに狭く限定された存在の一角をしか直観否寧ろ概念せしめることが出来ない...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...あれをあのまま荒廃せしめるくらいなら...
中里介山 「大菩薩峠」
...本当に心底から驚嘆感服せしめる場合も確かに在り得るのだ...
中島敦 「南島譚」
...併し漸く自分は此の大なる自然は口徑二吋に足らぬレンズを以てして到底其の千百萬分の一をも彷彿せしめることの出來ないことを悟つた...
長塚節 「教師」
...自分というものがその鏡に写って何だか親しくしみじみと感得(かんとく)せしめる...
夏目漱石 「教育と文芸」
...いづれかをして他を克服せしめるか...
平林初之輔 「文学の本質について(一)」
...かくのごとく一人間の手の屆かない個所の惡化は一切のものを壞滅せしめるに至る...
堀辰雄 「色褪せた書簡箋に」
...かれらを骨を折つて遲々として變化せしめる人間どもに頼るのです...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「ドゥイノ悲歌」
...労賃がひとたび騰貴した後にはこれを低下せしめるのは困難であるという事情も...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...労働の価格を低下せしめる目的をもって...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...それを眼前に髣髴(ほうふつ)せしめることができない以上――いったいその軍隊をむりにも想像に浮かばせるような...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...此記事はわたくしをして柏軒が萎縮腎より来た尿閉に死したことを推測せしめる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...心から畏服せしめるには...
吉川英治 「三国志」
...彼を増長せしめるばかりか...
吉川英治 「私本太平記」
...読者を満足せしめるほどに...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...それがかかる富の価値を幾らかでも増加せしめるということは...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...その価値を下落せしめかつそれを再び本位に一致せしめる結果を有つであろう...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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