...若(も)し細田氏が邸の前に不審な挙動をして徘徊(はいかい)する私を窓越しにでも見覚えているものとすれば...
海野十三 「三角形の恐怖」
...そこで彼は駒井の挙動をも不審なりとし...
中里介山 「大菩薩峠」
...製作品に就いても折々不審なことが現れるようになった...
中島敦 「南島譚」
...余は今夜の家が揚屋といふものであつたことや夜の淺いにも拘らず土地柄にも似合はずしんとして居たことの不審なことや...
長塚節 「菜の花」
...不審なことがあつたら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これを表わす音に今昔の相違があるのは不審なようであるが...
橋本進吉 「駒のいななき」
...それにしても不審なことがある...
久生十蘭 「海豹島」
...というのも不審な借家人には注意して...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...手探りに不審な点があるのか...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...すでに不審なことが二三あったのだ」――私には信じかねます...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...不審なおことば」「お前は他家の者ゆえ...
吉川英治 「江戸三国志」
...不審な顔をするだけだった...
吉川英治 「大岡越前」
...不審なのは其許と千浪殿...
吉川英治 「剣難女難」
...が、紙燭(ししょく)をかざして、中坪の濡れ縁を通りかけた人影は、なにか不審なと、すぐ異(い)を感じていたらしく、ふと、たたずんだまま外を見ていた...
吉川英治 「私本太平記」
...よけい不審な眼をかがやかした...
吉川英治 「源頼朝」
...不審なわけだと思う...
吉川英治 「宮本武蔵」
...まだ不審ないろをその顔に残して...
吉川英治 「宮本武蔵」
...せっかくの好意、佐渡もこころよく後について行ったが、その時ふと、不審な物音を、裏の竹林の彼方(むこう)に聞いた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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