...ところどころで塵埃(じんあい)の小さなつむじ風をつくった...
梅崎春生 「狂い凧」
...板ばりに塵埃(じんあい)や木の葉がたまり放しであった...
海野十三 「時計屋敷の秘密」
...塵埃(じんあい)を惹(ひ)かしむること勿(なか)れ」私どもの身体は...
高神覚昇 「般若心経講義」
...一団の人々があらゆる身体の部分から落せるだけ落して行ったおびただしい塵埃(じんあい)...
高見順 「如何なる星の下に」
...塵埃(じんあい)状の雪は...
谷譲次 「踊る地平線」
...坐(ざ)するごとに一々指頭をもって座布団(ざぶとん)畳(たたみ)等の表面を撫(な)で試み毫釐(ごうり)の塵埃(じんあい)をも厭(いと)いたりき...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...潮引き波去るの後に(およ)んで之を覧(み)る塵埃(じんあい)瓦礫(がれき)紛として八方に散乱するのみ...
津田左右吉 「史論の流行」
...昔ギリシアの哲学者ルクレチウスは窓からさしこむ日光の中に踊る塵埃(じんあい)を見て...
寺田寅彦 「塵埃と光」
...それは塵埃(じんあい)の渦(うず)巻きであって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...吾妻橋(あずまばし)は午後の日光と塵埃(じんあい)の中におびただしい人出(ひとで)である...
永井荷風 「すみだ川」
...穢(きたな)い塵埃(じんあい)をあたりにすてると不潔(ふけつ)なばかりでなく...
濱田青陵 「博物館」
...氣位(きぐらい)たかくて人愛(じんあい)のなければ贔負(ひいき)にしてくれる人(ひと)もなく...
樋口一葉 「にごりえ」
...また夏のあいだチャールストンの塵埃(じんあい)と暑熱とをのがれて来る人々の住むみすぼらしい木造の家が何軒かあって...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...畳はその湿気と塵埃(じんあい)の溜り場だ」と去定は続けていった...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...塵埃(じんあい)天日をおおい...
吉川英治 「三国志」
...清隠を好んで世俗の塵埃(じんあい)をいとうだけの者か...
吉川英治 「私本太平記」
...いにしえの名君は仁愛(じんあい)禽獣(きんじゅう)に及ぶとあるが...
吉川英治 「新書太閤記」
...天井でも落ちてきたような塵埃(じんあい)のかたまりが...
吉川英治 「新・水滸伝」
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