...風の吹く朝には帽子を阿弥陀(あみだ)にかぶって塵埃(じんあい)を避けるようにして通るし...
田山花袋 「少女病」
...西風に舞い上がる黄いろい塵埃(じんあい)...
田山花袋 「少女病」
...潮引き波去るの後に(およ)んで之を覧(み)る塵埃(じんあい)瓦礫(がれき)紛として八方に散乱するのみ...
津田左右吉 「史論の流行」
...すなわち後の「モロッコ」において純化され洗練されて現われているものが「青い天使」ではまだいろいろの過去の塵埃(じんあい)の中にちらばって現われているような気がする...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...そうして塵埃(じんあい)のにおいが鼻に迫る...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...ヘブライ語の相撲という言葉の根幹を成す「アバク」という語は本来「塵埃(じんあい)」の意味があるからやはり地べたにころがしっこをするのであったかもしれない...
寺田寅彦 「相撲」
...塵埃(じんあい)を払い...
寺田寅彦 「備忘録」
...ただ塵埃(じんあい)のごとき情緒が存するばかりである...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...元來(がんらい)海岸(かいがん)に棲(す)んだ人間(にんげん)の住居(じゆうきよ)の傍(そば)に出來(でき)た塵埃(じんあい)すて場(ば)であります...
濱田青陵 「博物館」
...穢(きたな)い塵埃(じんあい)をあたりにすてると不潔(ふけつ)なばかりでなく...
濱田青陵 「博物館」
...氣位(きぐらい)たかくて人愛(じんあい)のなければ贔負(ひいき)にしてくれる人(ひと)もなく...
樋口一葉 「にごりえ」
...また夏のあいだチャールストンの塵埃(じんあい)と暑熱とをのがれて来る人々の住むみすぼらしい木造の家が何軒かあって...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...畳はその湿気と塵埃(じんあい)の溜り場だ」と去定は続けていった...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...一六塵埃(じんあい)を浴びて露店の群れは賑っていた...
横光利一 「上海」
...塵埃(じんあい)天日をおおい...
吉川英治 「三国志」
...清隠を好んで世俗の塵埃(じんあい)をいとうだけの者か...
吉川英治 「私本太平記」
...いにしえの名君は仁愛(じんあい)禽獣(きんじゅう)に及ぶとあるが...
吉川英治 「新書太閤記」
...天井でも落ちてきたような塵埃(じんあい)のかたまりが...
吉川英治 「新・水滸伝」
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武士は食わねど高楊枝 別れ路 一事件
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