...事もなくしめやかにふけて行った...
有島武郎 「或る女」
...たいがい例の喧騒の真只中にある風変りな自宅でしめやかに暮していた...
海野十三 「生きている腸」
...私は實はそれによつてありし日の先生をしめやかに偲びたかつたのであるが...
相馬御風 「獨愁」
...雨はしめやかに降っていた...
田中貢太郎 「魔王物語」
...しめやかにひろがつた...
種田山頭火 「行乞記」
...炬燵でしめやかに話す...
種田山頭火 「其中日記」
...今夜はしめやかに昔を語れッて...
田山花袋 「田舎教師」
...何となくしめやかにしとやかに行われている...
寺田寅彦 「千人針」
...空がしめやかに澄みきっていた...
豊島与志雄 「反抗」
...しめやかに落し出して...
夏目漱石 「草枕」
...しめやかに降り灑(そそ)いでゐた戸外の雨の音が...
南部修太郎 「猫又先生」
......
萩原朔太郎 「青猫」
...病氣はげしくなりいよいよ哀しくなり三日月空にくもり病人の患部に竹が生え肩にも生え手にも生え腰からしたにもそれが生えゆびのさきから根がけぶり根には纖毛がもえいで血管の巣は身體いちめんなりああ巣がしめやかにかすみかけしぜんに哀しみふかくなりて憔悴れさせ絹糸のごとく毛が光りますます鋭どくして耐へられずつひにすつぱだかとなつてしまひ竹の根にすがりつき...
萩原朔太郎 「竹の根の先を掘るひと」
...酒を運ばせてしめやかに飲みだしたが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...しめやかに埋葬できる...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
......
室生犀星 「抒情小曲集」
...しめやかに一夜を犒(ねぎ)らった――という風な人であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...しめやかに挙げられた...
吉川英治 「源頼朝」
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