...ずしずしずしと小戻りして...
泉鏡花 「怨霊借用」
...何かと思う間もなくしずしずとガラス戸を押しあけて人がはいる...
伊藤左千夫 「水籠」
...しずしずと奥の方へ進んでいったのであった...
海野十三 「雷」
...そのとき、空の一角から、立川飛行聯隊の重爆撃隊(じゅうばくげきたい)が、三機雁行(がんこう)の隊形をとって、しずしずと、アクロン号の真上に、あらわれた...
海野十三 「空襲葬送曲」
...しずしずと進んで来られるのと...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...夫婦が太鼓をかついでしずしずと門から出て来ると...
太宰治 「新釈諸国噺」
...しずしずと裳を引きながらあらわれて來た...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...しずしずと長老が姿を現わすときであった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...両花道からしずしずと鰭(ひれ)をふりながらあらわれる踊り子の緋鯉(ひごい)の列と……とりわけ鮮(あざやか)に幻に残ってるのは...
中勘助 「小品四つ」
...声をしるべに徐々(しずしず)と弁信の方へ近寄って参ります...
中里介山 「大菩薩峠」
...しずしずと橋をわたりきってしまいました...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...白い長袍に金襴(きんらん)の外衣(クローク)を羽織った白髪の老人と肩をならべひとのこころをときめかすような優雅な香りを流しながらしずしずと歩いています...
久生十蘭 「ハムレット」
...しずしずとさしのぼる旭(あさひ)は...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...私の手押車はしずしず通っていった...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...その友だちや親族に付添われ・喜び祝う群衆に送られながら・しずしずと練り歩いた末...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかも、みんなはいつもとちがって、しずしずと、おごそかな顔(かお)つきをして歩いてくるではありませんか...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...しずしずと進んでいった...
吉川英治 「神州天馬侠」
...そして馬の駻気を、なだめながら、しずしずと、貴人のまえに臨む歩調をとらせた...
吉川英治 「平の将門」
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