...小止(をや)みないさざめきを送つて来る...
芥川龍之介 「東洋の秋」
...小鳥のやうにさざめき立つて...
芥川龍之介 「舞踏会」
...町は悦気(たのしげ)な密語(さざめき)に充ちた...
石川啄木 「鳥影」
...傍観者の笑いさざめきなどが...
犬田卯 「競馬」
...道ゆきのさざめき...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...朧(おぼろ)な月の照らしている春の夜のさざめきの中へと紛れ込んでしまったのであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...アーダとミルハとは笑いさざめきながら...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...知らないうちに流れのふちにしゃがみこんでいた私たちが、ふと気がついてみると、そのさざめきは、無数の細いつららの尖からしたたる水滴が、流れの上に落ちて立てる音だったのです...
中井正一 「美学入門」
...さざめき暮らしてこそしかるべきこの装(よそおい)の...
夏目漱石 「草枕」
...露のさざめき悲しげなるに...
萩原朔太郎 「短歌」
...默してやみなんことも笑ひさざめき...
萩原朔太郎 「花あやめ」
...橋や川のさざめきがそこから洩れて来るやうに思へた...
原民喜 「潮干狩」
...リズムのある一種独得なさざめきがきこえてきた...
久生十蘭 「だいこん」
...祭礼(まつり)のさざめきもおさまって...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...と野村は自分の内部にさざめき出した情慾の波を沈めにかかつたが...
北條民雄 「青い焔」
...噫あの砂山のかげできいたさざめき...
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...それは襖子の向こうの中央の間に集まってしているらしい低いさざめきは...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...笑いさざめきながら...
吉川英治 「夏虫行燈」
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