...(一月三十一日)誤訳カアライルが独逸(ドイツ)文の翻訳に誤訳指摘を試みしはデ・クインシイがさかしらなり...
芥川龍之介 「骨董羹」
...「さかしらは御無用じゃよ...
芥川龍之介 「邪宗門」
...36さかしらに みづからをほこりしはかなさに くづほれ 無明の涙に さめざめとよみがへる薔薇の花...
大手拓次 「藍色の蟇」
...海女君は都のさかしら女(め)...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...記者のさかしらもやり切れないと思つた...
田山録弥 「脱却の工夫」
...私は今ひとりになって世のさかしらな人びとに愚かな己(おのれ)の姿を見る苦しみからのがれ...
中勘助 「島守」
...どのみち、玉は出ぬとわかっているものを、さかしらだてて、領収(うけとり)の、試(ため)し射ちのと騒ぎまわる爺(じじい)の気が知れない...
久生十蘭 「ひどい煙」
...何という美しさかしら...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...さかしら立てて聞かして貰うのは...
三好十郎 「斬られの仙太」
...さかしらで浮浪者染みた...
三好達治 「霾」
...不知火の筑紫の綿は身につけていまだは着ねど暖かに見ゆ(沙弥満誓)今日もかも明日香の川の夕さらず蛙鳴く瀬のさやけかるらむ(上古麻呂)丈夫の弓末振りたて射つる矢を後見ぬ人は語りつぐがね(笠朝臣金村)あなみにく賢(さかしら)をすと酒のまぬ人をよく見れば猿にかも似る(大伴旅人)等の歌は...
三好達治 「万葉集の恋歌に就て」
...世の人のさかしらで...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...(c)世の人が詭弁を弄してさかしらぶるのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...さぞさかしらに聞えることでしょうけれど...
山本周五郎 「日本婦道記」
...疑いと云わなければさかしらだてである...
山本周五郎 「日本婦道記」
...本心を殺して時節を見る事を知らずに正面から諫言をする一刻者の鼻の表現のうちに当然含まれている良心の輝き、主人に対する怨恨、不平、さかしら振り、そのようなものがいろいろ主人の反感を買うのとうらはらに、悪党たちの柔和な、へり下った鼻の表現が着々として成果を収めて行くのは無理もない事であります...
夢野久作 「鼻の表現」
...ここは心のふるさとかひさの思ひに詣づれば世にさかしらの恥かしくうたゝ童(わらべ)にかへるかな木炭車...
吉川英治 「随筆 新平家」
...さかしらな顔してこの偉(おお)いなる大人(おとな)にたてを突いて来ただろうか...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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