...この世と地獄との間には...
芥川龍之介 「杜子春」
...この世の隠れたる源の泉より湧き出づる奥秘の声なるぞかし...
石川啄木 「閑天地」
...ギャーッと一声放ったが、この世の別れ、妖婆の呼吸(いき)が絶えると、梅田十八の姿は一寸ぐらいの小さな二十日鼠(はつかねずみ)の姿となって――一寸はすこし短かすぎるかな、とにかく正確なところは後で索引付動物図鑑を引いてということにして「寸」の字だけで、数字は消して置こう...
海野十三 「軍用鼠」
...どこの世界にあるものか...
江戸川乱歩 「疑惑」
...然(しか)らずんばこの世は生き甲斐(がい)なき永久の修羅場であって...
大隈重信 「列強環視の中心に在る日本」
...何でもこの世の中ぢや代金を拂はないぢや手に入らねえものだ...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...それこそこの世の中(社会)が成り立つて行かないが...
田山録弥 「社会劇と印象派」
...もしその破壊者がこの世に出て全世界を所有し...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...この世界において何処までも一とならないものでなければならない...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...ワルマ卿はもはやこの世の人ではない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...せめて愛妻のために魂だけをこの世に残して置きたい...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この世界に屑の人間の生涯をむしりちらした方が...
室生犀星 「陶古の女人」
...山人らしい死に方でこの世を去ったのだ...
百瀬慎太郎 「案内人風景」
...この世の立場で眺めるからに過ぎない...
柳宗悦 「民藝四十年」
...蕗子が生存しない以上私がこの世に残って何をしようと同じことです...
山下利三郎 「流転」
...お二人の思いを遂げるためにこの世に生き残っているのでは御座いますまいか...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...それとももっとこの世には...
夢野久作 「白髪小僧」
...この世のものでない美しさに...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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