...くどいようだが、われ等の求むる人物は、敏腕で、熱心で、真理慾が強くて、寡慾で、そして温和しい魂の所有者であらねばならぬのである...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...おれはくどい事は好(す)かんからな」そういいながら倉地は自分を抑制しようとするようにしいて落ち着いて...
有島武郎 「或る女」
...早い談話(はなし)が蔓茘枝(つるれいし)を嗜(す)くといふ人はあくどい其色(そのいろ)をも食べるので...
薄田泣菫 「茸の香」
...その客観描写があくどいというのはその人があくどいからである...
高浜虚子 「俳句への道」
...さびしさうな、かなしさうでもあるSを見よ、やりきれないではないか!・おもてもうらもやたらに糸瓜がむだばなつけて・なつめはみんなうれておちて秋空・つるべしたたるぽつちり咲いてゐるげんのしようこ・秋の雨ふるサイレンのリズム・藪風、逢ひたうてならない・別れて遠い顔がほろ/\落葉して・質のいれかへも秋ふかうなつた・柿の木のむかうから月が柿の木のうへ十月三日三時に眼が覚めて四時に起きる、おさんはつらいね!今日も秋雨、わるくないけれど、すこしくどいね...
種田山頭火 「其中日記」
...縁日の絵看板のあくどい泥絵だけを見て...
中里介山 「大菩薩峠」
...ずいぶん廻りくどい学問を...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...確かにくどいけれど...
古川緑波 「氷屋ぞめき」
...くどい程きいたが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...豚の角煮のくどい奴を山程持って来た...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...お前はあくどいだけだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...ツヤのことはどうぞよろしくおたのみする――くどい位書いてあった...
三好十郎 「猿の図」
...くどいことはしねえがええ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...くどいたり威(おど)したり...
山本周五郎 「やぶからし」
...どうか早く帰れるようにしておくれよ」こうかきくどいて...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...」「ひちくどい! もうええわして...
横光利一 「南北」
...もうくどい吟味はない...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...くどい問答は切りあげて...
吉川英治 「親鸞」
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