...お蔭様(かげさま)でそうした修行(しゅぎょう)の結果(けっか)...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...お蔭様で、写字をして、だいぶ原稿が儲かる訳になるのだがね...
大杉栄 「男女関係について」
...お蔭様でさっぱりしました」と...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...どうもお蔭様で有難うがす...
谷崎潤一郎 「幇間」
...「まあ、お珍らしい」小母さんはにこにこして、「兄さんですか? 近頃さっぱり家へ帰ってこんのですよ、あなたの方へは?」「昨日、電車のなかで一寸会ったっきり、そうですか、――としちゃんは?」「あの子はね、お蔭様で、兄さんのお世話でガソリン売の方へ出ることになって、体も丈夫になるし、そりゃ喜んでましたよ」小母さんは苦労しすぎた故か、いくらかつんけんしたヒステリ性の女であったが、今日はいかにも晴々しく笑って見せた...
戸田豊子 「歩む」
...しかしお蔭様(かげさま)でマドンナの意味もわかるし...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...お蔭様で許されて参りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「お蔭様でありがとうございます...
林芙美子 「新版 放浪記」
...」「戻んて来ることになっとった甚吉が、戦争で戻どれんので、今年の蒔付けはどうなるかと案じましたら、お蔭様で、明日は大勢で手伝うて下さるそうで――」それから内儀さんは云いにくそうに「――飯米を、五升ほど……何せ、お昼飯など出そうと思いますんけんど……」「まさか、飯、食いに行くでもねえでしょう? お内儀さん...
本庄陸男 「前夜」
...私はお蔭様で人間の中でも一番下におりまする仕合わせに……」松倉十内は苦り切って首肯(うなず)いた...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...お蔭様でこの街道の難儀がなくなりまして……」「……まことに恥じ入りまするばかり……」言葉低く語り合ううちに松原を出た...
夢野久作 「斬られたさに」
...それでもお蔭様で生き上(あが)りますと又...
夢野久作 「近世快人伝」
...……何から何まで御恩になりまして……お蔭様で...
夢野久作 「暗黒公使」
...「ありがとうぞんじます」「父(とっ)さん、ちょっと聞きてえんだが」「へい」「お前(めえ)は、夕方からここにいたのかい」「船が出るのを当てこみに、明るいうちから屋台を曳(ひ)いてまいりましたんで」「売れたろうな、さだめし」と、箸(はし)でうどんを上げながら――「なかなか美味(うめ)えもの」「はい、お蔭様で、八軒家やこの辺では、かなりよく売れますんで」「そうだろう、もう一ツくんな」「ありがとうございます」代りを取って側へ置いた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...いよいよ帰るか」「お蔭様で大阪にも...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...お蔭様で命だけは...
吉川英治 「宮本武蔵」
...お蔭様で……」村尾もまた...
蘭郁二郎 「宇宙爆撃」
...お蔭様で研究所の人たちは...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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