...日本なぞに齷齪(あくせく)しているより...
芥川龍之介 「上海游記」
...私は全く凡下(ぼんげ)な執着に駆られて齷齪(あくせく)する衆生(しゅじょう)の一人に過ぎない...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...そんなことでは縦令(たとい)お前がどれ程齷齪(あくせく)して進んで行こうとも...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...わたしはそれ以来ずっとテルソン商社の他(ほか)の事務にばかり齷齪(あくせく)していたのです...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...眼前の小利害にのみ齷齪(あくせく)せず...
寺田寅彦 「物理学の応用について」
...これを要するに諸人才器齷齪(あくさく)...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...少しも近代生活の齷齪(あくせく)したさまがなく...
徳冨蘆花 「地蔵尊」
...どうせ終りは死だから齷齪するだけ馬鹿げてる...
豊島与志雄 「生活について」
...事業本位で齷齪(あくせく)と膏汗(あぶらあせ)を流して生き...
長與善郎 「青銅の基督」
...故意(わざ)と短い日を前へ押し出したがって齷齪(あくせく)する様子を見ると...
夏目漱石 「門」
...前に進もうという考えで齷齪(あくせく)するあいだは...
新渡戸稲造 「自警録」
...裁縫やら子供の世話やらに齷齪(あくせく)することとなりたるぞ...
福田英子 「妾の半生涯」
...故に豪放の中に慎重を寓し事の細目にまで渉つて齷齪はせぬが大局を掴むに大掴みに掴まぬ...
二葉亭四迷 「旅日記」
...親の命令(いひつけ)通りに結婚して臺所にばかり齷齪(あくそく)してゐる自分はあまり幸福(しあはせ)ではなさゝうだつた...
正宗白鳥 「孫だち」
...學士に少しのやま氣と名聞(みやうもん)に齷齪(あくせく)するといふ風があツたならば...
三島霜川 「解剖室」
...それでも會社で機械のやうに齷齪働いて居るよりはましだつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...齷齪(あくせく)としてこれを拾ってあるくためであった...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...そう齷齪(あくせく)と...
吉川英治 「新書太閤記」
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