...百事、悉、齟齬す、平氏は遂に主上を擁して天涯に走れり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...おんつぁんの予期してゐたやうなことは全く齟齬して...
有島武郎 「骨」
...リッターは彼の計算と事実との齟齬の原因を説明するために...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...都下の諸新聞は公報の齟齬を報じて「人民の負傷の数詳ならざるも警察官のために負傷したるものなし」とか「警察官は初より麻繩を以て帯剣を禁縛し万一の怪我なからしむることに注意せしがため...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...軍規と齟齬せざる限り...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...とにかくここに予言者と被予言者との期待に一種の齟齬(そご)あるを認め得べし...
寺田寅彦 「自然現象の予報」
...彼が身世(しんせい)齟齬(そご)の第一着にして...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...而かも孟子の如く尚書を多く典據として居る本に禹貢との齟齬のあることは如何にも解すべからざることである...
内藤湖南 「禹貢製作の時代」
......
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...所謂「庶幾数年後 恵洽夷二岩齬一」といふ抱懐が漸次実現しかけた訳である...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...さればこの議論と実業とは寸分も相齟齬せざるよう正しく平均せざるべからざるものなり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...――かれこれ齟齬(くいちが)う...
二葉亭四迷 「浮雲」
...しかしそのタチバナなる名称は全く名実が齟齬(そご)していて昔タチバナと称したものは断じてこの品ではないのである...
牧野富太郎 「植物記」
...国老とのあいだに意志の齟齬(そご)する点があるのに違いない...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...大いなる齟齬(そご)を来(きた)しまして」「とだけではわからぬ...
吉川英治 「私本太平記」
...「岡崎の大賀(おおが)一味が裏切りの策も齟齬(そご)し...
吉川英治 「新書太閤記」
...いかに玄蕃允の大きな齟齬(そご)があったといえ...
吉川英治 「新書太閤記」
...齟齬(そご)が増すばかりですが」「いや...
吉川英治 「新書太閤記」
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