...数々(しばしば)天の公裁と齟齬(そご)す...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...或は我の思想の普通観念と齟齬するが故に我に衣食を得るの途塞(ふさ)がるあり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...そんな事件のために妙子と感情が齟齬(そご)する結果にはならず...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そうしてそれによって明かに考え得られることと齟齬(そご)しない解釈をすることが必要なのである...
津田左右吉 「日本上代史の研究に関する二、三の傾向について」
...とにかくここに予言者と被予言者との期待に一種の齟齬(そご)あるを認め得べし...
寺田寅彦 「自然現象の予報」
...結果に多少の異同や齟齬(そご)を来すのは常の事である...
寺田寅彦 「物理学実験の教授について」
...この耳と目との空間知覚の齟齬(そご)が多少は起こるかもしれない...
寺田寅彦 「耳と目」
...彼が身世(しんせい)齟齬(そご)の第一着にして...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...ここにおいて要駕策また齟齬(そご)せり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...侯は大に目的の齟齬したのを失望したに相違ない...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...それが齟齬を来したのである...
豊島与志雄 「死ね!」
...その目的と全く齟齬(そご)した仲間を...
中里介山 「大菩薩峠」
...それは彼と人々との齟齬を埋合はせる彼の自然の術なのだ...
中原中也 「高橋新吉論」
...いろんな齟齬(そご)のうちに...
林芙美子 「浮雲」
...わずかに齟齬(そご)することあれば...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...気が気に通じ心が心を喚起(よびおこ)し決して齟齬(そご)し扞格(かんかく)する者で無い...
二葉亭四迷 「浮雲」
...ゲーテ的なものの空想と現実との齟齬(そご)...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...齟齬(そご)が増すばかりですが」「いや...
吉川英治 「新書太閤記」
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