...ファラデーに「俗人の浅墓(あさはか)な生活や日日の事に齷齪(あくせく)するのとは全くの別天地で...
愛知敬一 「ファラデーの伝」
...そんなことでは縦令(たとい)お前がどれ程齷齪(あくせく)して進んで行こうとも...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...齷齪(あくせく)と糧を争ふ十万の市民の...
石川啄木 「漂泊」
...いっそ初めから齷齪しない...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「マリ・デル」
...わたしはそれ以来ずっとテルソン商社の他(ほか)の事務にばかり齷齪(あくせく)していたのです...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...眼前の小利害にのみ齷齪(あくせく)せず...
寺田寅彦 「物理学の応用について」
...むりに齷齪することはない...
豊島与志雄 「死ね!」
...独創的たらんと齷齪(あくせく)するのは凡庸(ぼんよう)なるがゆえである...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...説明したり理解したりすることにそれほど齷齪(あくせく)しなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...必需品のためにばかり齷齪しているが...
豊島与志雄 「自由人」
...少しも齷齪焦躁の気はなく...
豊島与志雄 「文学以前」
...虚名のために齷齪(あくせく)しているのに比して...
永井荷風 「深川の散歩」
...明治の四十年を長いと云うものは明治のなかに齷齪(あくせく)しているものの云う事である...
夏目漱石 「野分」
...沢庵(たくあん)の尻尾(しっぽ)を噛(かじ)って日夜齷齪(あくせく)するにもかかわらず...
夏目漱石 「マードック先生の『日本歴史』」
...朝から晩まで齷齪(あくせく)しているような島田をさえ憐れに眺めた...
夏目漱石 「道草」
...故意(わざ)と短(みじか)い日(ひ)を前(まへ)へ押(お)し出(だ)したがつて齷齪(あくせく)する樣子(やうす)を見(み)ると...
夏目漱石 「門」
...裁縫やら子供の世話やらに齷齪(あくせく)することとなりたるぞ...
福田英子 「妾の半生涯」
...貨財の末に齷齪(あくせく)たるを憫(あわれ)んで...
穂積陳重 「法窓夜話」
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