...彼は焼パンを齧りながら...
芥川龍之介 「保吉の手帳から」
...さ齧(が)みに齧(か)みて...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...豊組或は豊齧(ほうそ)と称す...
高木敏雄 「比較神話学」
...柳が襪を齧んでいたためによろよろとして倒れた...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「織成」
...蚊蚋肉ヲ齧ミタレドモ...
谷崎潤一郎 「覚海上人天狗になる事」
...この時局下を切り抜けるためには何とかしてその位置に齧(かじ)りついているより仕方がないこと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...束ねた断髪の先端が不揃いに鼠でも齧(かじ)ったような形になっているのが妙に眼について印象に残った...
寺田寅彦 「初冬の日記から」
...常に親の脛(すね)を齧(かじ)っており...
新渡戸稲造 「教育の目的」
...噛み齧つては七転八倒...
牧野信一 「歌へる日まで」
...牛とまちがえて生葱を三度もガリガリと齧(かじ)ってしまい...
正岡容 「初看板」
...一ト破片(かけ)大(おほ)きく齧(かじ)りました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...はじから齧りでもしなければ呼吸できないようだ...
三好十郎 「冒した者」
...あかえではないがそれは結局ぽりぽり齧(かじ)つてみるか...
室生犀星 「末野女」
...」「齧(かじ)ってもかじっても...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...揚豆腐の端が少し齧られていた...
柳田国男 「故郷七十年」
...――書物の講義ばかり齧(かじ)って...
吉川英治 「宮本武蔵」
...いそいで」葉子は周章(あわて)てお煎餅(せんべい)を一口齧(かじ)ると...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...せっせと沈黙を齧(かじ)っているのだとしか思えない...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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