...三たび白い齒を見せて...
芥川龍之介 「偸盗」
...黒い齒の間に一枚の入齒が...
石川啄木 「鳥影」
...莞爾(につこり)と齒(は)を見(み)せた...
泉鏡太郎 「大阪まで」
...二枚も金齒を入れ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...一六八頁の市の邊の忍齒の王の殺された物語の續きになる...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...それを見るとヴェリチャーニノフは、憤然として彼の肩をひっつかんで、われながらわけも理由(いわれ)もなしに、相手の齒が、がちがち鳴りだすほどの猛烈な勢いで、兩手でもって搖すぶりはじめた...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...前齒(まへば)を逆(ぎやく)にぎりゝと噛(か)んでから...
夏目漱石 「門」
...錦太郎はどんなに齒ぎしりしても...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...親分」八五郎はそれをひどく齒痒がりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...美しい齒並が見えて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...僕は「齒車」が僕に與へた感動を言ひ表すためには...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...泥に塗れた雪が下駄の齒にきしんで足袋が濡れた...
水野仙子 「四十餘日」
...」三田は齒が惡いので...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...又みそつ齒をあからさまに笑つた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...こどもこどもが生れたわたしによく似てゐるどこかが似てゐるこゑまで似てゐるおこると齒がゆさうに顏を振るそこがよく似てゐるあまり似てゐるので長く見詰めてゐられないときどき見に行つてまた机のところへかへつてくる私はなにか心でたえず驚きをしてゐる...
室生犀星 「星より來れる者」
...多分は齒に當つてツブ/\とする感じの形容であらう...
柳田國男 「食料名彙」
...振子みたいに、首を振つたり、眼を剥いたり、齒を見せたり...
吉川英治 「折々の記」
...武藏ではないが生きるためにはどうしても非人間的な齒がみをしなければならなかつたのである...
吉川英治 「折々の記」
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