...浪は白齒をむいて撓(たゆ)まず噛んで居る...
石川啄木 「漂泊」
...遂げでは止まずと齒を噛むのである...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...時々(とき/″\)表(おもて)を通(とほ)る薄齒(うすば)の下駄(げた)の響(ひゞき)が冴(さ)えて...
夏目漱石 「門」
...己(おれ)の齒(は)は矢(や)つ張(ぱ)り年(とし)の所爲(せゐ)だとさ...
夏目漱石 「門」
...キリキリと齒を喰ひしばるばかりです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今は丁度お寺へ使ひに參つて居りますが――」幸七は齒に衣着せない男でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二十三まで白齒なのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御隱殿裏の平次のところへは櫛の齒を引くやうな報告です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...男に白い齒を見せるのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「いつまでも、眉も齒もそのまゝにして置くわけに行かず、いよ/\七所(なゝとこ)から鐵漿(かね)を貰ひ、池田屋には女親がないから、阿倍川町から里の母親が來て、眉を落してやることになりました」嫁の元服は、身籠(みごも)つた時がきつかけで、それは封建的な怪しからぬ習慣であつたにしても、青々と剃り落した眉や、眞つ黒な齒は、また一つの女の魅力でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さういふ芥川氏を正宗氏が齒痒く思ふのは當然である...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...梅(うめ)に似(に)た黄色(きいろ)い花(はな)をひらき鋸齒(のこぎりば)のある圓(まる)い葉(は)を三(みつ)つづゝ...
本多靜六 「森林と樹木と動物」
...矢張(やつぱり)其(そ)れが大層(たいそう)長(なが)い爪(つめ)と澤山(たくさん)の齒(は)とを持(も)つてゐたので...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...齒が少し露(あら)はれてゐるのが...
三島霜川 「解剖室」
...どてら姿で薄い髮の毛に櫛の齒を入れてゐるところであつた...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...破戒無慙の人として教界の齒せざる所となつた...
森鴎外 「古い手帳から」
...眞つ白い細く揃つた齒がかがやく...
森林太郎 「身上話」
...齒のぽろぽろな者...
吉川英治 「折々の記」
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