...黒い齒の間に一枚の入齒が...
石川啄木 「鳥影」
...浪は白齒をむいて撓(たゆ)まず噛んで居る...
石川啄木 「漂泊」
...えツ」と齒を喰ひしばり...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...並びのいゝ白い齒を見せるのが癖であつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...佐竹は陶器のやうな青白い齒を出して...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...婦(ふ)は皆齒に涅(でつ)し...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...そして齒車と錘とから出來てゐる時計が...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...おふさは元結の端を絲切齒で噛み切つた...
長塚節 「おふさ」
...少しうるんだ大きな眼、ほの白い齒、豊かな頬...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...齒ぎしりするほど腹が立つ樣子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その上叱り手がありませんから」と奧齒に物の挾まつたことを言ふのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...齒ぎしりして口惜しがるのも無理はありませんね」「お妙(たへ)には配偶(つれあひ)はないのか」「木之助といふ野幇間(のだいこ)のやうな野郎が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...齒の薄い女下駄ですよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...笑ふと絲切り齒が見えて...
長谷川時雨 「夏の女」
...「彼」「玄鶴山房」「蜃氣樓」「齒車」などが發表される毎にそれを讀んで行くと...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...「齒車」の最後の章にストリンドベルクと同名異人の瑞典人のことがちよつと出てくる...
堀辰雄 「高原にて」
...私もそれが齒莖から出たものとばかり思つてゐた...
堀辰雄 「麥藁帽子」
...涙の下から齒がみをしながら窃まぬ盜らぬと言ひ張つた...
水野仙子 「女」
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