...芸術的感激を齎(もたら)すべき或必然の方則を捉へる為なら...
芥川龍之介 「芸術その他」
...往来の喧嘩はいつ何時(なんどき)危険を齎らすかもわからないことである...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...貞之助はそう云う姉の言葉を齎(もたら)して帰って来たに過ぎなかった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...互(たが)ひの不和(ふわ)の憫然(ふびん)な犧牲(いけにえ)!領主物悲(ものがな)しげなる靜(しづ)けさをば此(この)朝景色(あさげしき)が齎(もたら)する...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...小(ちひ)さき鳥に滅亡を齎らす鷹の近づくを...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...好意齎らし來る我...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...嗚呼五丈原秋の夜半あらしは※び露は泣き銀漢清く星高く神秘の色につゝまれて天地微かに光るとき無量の思齎らして「無限の淵」に立てる見よ...
土井晩翠 「天地有情」
...一般社会の資本家的利益を齎すとかすれば足りる場合が...
戸坂潤 「辞典」
...一条の光明を齎らした処の...
戸坂潤 「社会時評」
...又彼の正面が彼の存在という意識の統一を齎す主観的制約(ヴィンデルバントの場合のように)である筈もない...
戸坂潤 「性格としての空間」
...ここの製作所に一脈の新鮮さを齎し...
原民喜 「壊滅の序曲」
...安全を齎せたのだ...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...生活必要品の永久的な増加と適当な分配を齎らし得ないであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...彼詩嚢を齎した帰省の「出門」を七月であつたとすると...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...その時一人の若い農夫が手に古びた紙片を齎(もた)らして...
柳宗悦 「民藝四十年」
...軍飛脚(いくさびきゃく)の齎(もたら)して来た報告を披(ひら)いたし...
吉川英治 「新書太閤記」
...これを齎(もたら)した経師屋の主人は...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...一定量の他のあらゆる種類の財貨をそこに齎すに必要なそれとの間の比例に依存する...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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