...風邪を引いて鼻声になりました...
...彼は鼻声で話しているので、何を言っているかよく聞こえません...
...今朝は鼻声がひどくて、朝食を食べるのもつらかった...
...鼻声のために学校を休んでいる...
...彼女の鼻声がかわいらしい...
...鼻声で愚痴り始めたんです...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...『まるで気違いみたいだろう?』ともちまえの甘えるような鼻声で言って...
太宰治 「虚構の春」
...」老婦人は鼻声で唄うように言った...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...トすこし鼻声で気のなさそうに言ッて「ガ事に寄ると外国へ往くかもしれん」...
イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 二葉亭四迷訳 「あいびき」
...彼らの鼻声を示してる蓄音器...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ね」驚くべき魅惑的な鼻声...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お召の袷(あわせ)、縮緬(ちりめん)の下着をチラつかせて、雪駄(せった)ちゃらちゃらの、脳天から声が漏れるのを気にするように、ちょいと月代(さかやき)を叩いて、――どうです――などと来ると、虫唾(むしず)が走りますね」「――」「中低(なかびく)のしゃくれた顔、色白で、鼻声で、八文の茶代に小判で、――悪いことに、米沢町の家の板塀にのべつ穴をあけて覗(のぞ)くのは、彌八でも七平でも野良犬でもなくて、横山町の呉服太物問屋、伊豆屋の若旦那の与吉と聞いたら親分だって驚くでしょう」「驚きやしないよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...下女のお竹は戸締りを見るので起きて居た様子ですが、声を掛けて「湯へ入るか入らないか」と訊くと、喜八郎は鼻声で、風邪を引いて居るから――と簡単に断わって、自分の床へもぐり込んだ様子でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...伜は菊次郎と言って、芝居の色子見たいな二十一の好い男、青瓢箪(びょうたん)で、鼻声で、小唄の一つもいけて、女の子には持てるが、飯の足しになることは一つも出来ない」「たいそう悪く言うぜ、怨(うら)みでもあるのか」「質を置きに行って断られたわけじゃないから、恩も怨みもありゃしません、――その色息子の菊次郎が、自分の家の潮入の池から笹舟のような小さな釣舟を漕ぎ出し、隅田川の真ん中で引っくり返して、舟は両国の中程の橋桁(げた)に引っ掛けて居たが、本人は土左衛門になって、百本杭(ぐい)で見付かった」「それは気の毒な」「死んで見れば気の毒見たいなもので、そのうえ菊次郎には許嫁の娘があったんですよ」「フーム」「伊豆屋に引取られて、あっしもちょいと逢って来ましたが、とんだ良い娘でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ボーイ長はうれし涙に詰まったような鼻声で言った...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...あしらうような鼻声でこたえた...
久生十蘭 「あなたも私も」
...」とうらみと苦笑をふくんだ鼻声で...
牧野信一 「山峡の村にて」
...三度おし殺(ころ)したような悲しそうな鼻声を出した...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...「何を馬鹿な! あの時は油断があったればこそ――」「それなら、なぜ、手を出さないんです、よう、先生」二一お初は、皮肉に、鼻声を出して、物ねだりをするように繰り返した...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...つりがね――つり――ウム! (うなされているような鼻声を出して...
三好十郎 「胎内」
...今朝(けさ)の悲しゅうございますことは何にも比較ができると思えません」宰相の君の声は鼻声になっていて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「十日戎の売り物は」重吉は鼻声で低くうたいだした...
山本周五郎 「ちゃん」
...鼻声になつて慈悲を乞い始めた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??