...九号の二働き盛りの兄貴と親父は失業者一日を五十銭で働くおっかあと一日六十銭で働く二番目が稼(かせい)でいた「働くのもいらいけれど遊んでいるのもいろうですわい」一家七人の鼻の下がかわく日が多かった...
猪狩満直 「炭坑長屋物語」
...手を鼻の下へやると...
海野十三 「海底都市」
...鼻の下の小さい髭(ひげ)をこすりながら...
海野十三 「未来の地下戦車長」
...早速鼻の下の煤を拭き取りました...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...鼻の下のところがへんに赤くなつてゐます...
鈴木三重吉 「乞食の子」
...眼を円(まる)く鼻の下を長くして見て居た歴史つきの代物(しろもの)である...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...女難の相は鼻の下が長い」「笑いごとではありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...ただ右の手で拳骨(げんこつ)を拵(こしら)えて寒い鼻の下を擦(こす)ったように記憶している...
夏目漱石 「坑夫」
...薄い鼻の下の髭(ひげ)を撫(な)でた...
夏目漱石 「明暗」
...世の人に似ずあえかに見え給う富子嬢の鼻の下に捧ぐとするね...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...子供たちは山車の鼻の下にならんで...
新美南吉 「狐」
...鼻の下を長くして嗅ぎ廻った挙句...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鼻の下に胡粉(ごふん)で二本棒を描く男も迷はせる...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鼻の下が短かくて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...外の部分は大して目立たなかったけれど、頭の毛と、鼻の下は、セメントで灰色に蔽(おお)われていた...
葉山嘉樹 「セメント樽の中の手紙」
...もともとウヌ一人の鼻の下を心配してかうして頑張つてゐるんぢや無えんだぞ! 無けなしの金をはたいて...
三好十郎 「地熱」
...額(ひたい)の中央から鼻の下まで切り割られた痕(あと)を...
夢野久作 「一足お先に」
...片手で鼻の下を撫でおろした...
夢野久作 「復讐」
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