...そうしてスタフィロコッケン(Staphylococcen 一種の黴菌)の植物状のもの(胞子ではなく)を...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...黴(かび)の生(は)えたるハツバス・ダアダアが講釋に耳傾けんは...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...「ナニ脳髄に黴(かび)が生えてはたまらんと思ったからネ...
海野十三 「蠅男」
...物の黴附(かびつ)くやうな...
鈴木三重吉 「桑の実」
...肺病の黴菌(ばいきん)は怖いが...
薄田泣菫 「茶話」
...「それは黴菌(ばいきん)さ...
薄田泣菫 「茶話」
...普通乳の百分の一しか黴菌を含んでいないこと...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...黴(かび)くさい臭いとともに歩くたんびに...
橘外男 「仁王門」
...黴(かび)がはえてるようだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...さうして其(その)入(さうにふ)した酸漿(ほゝづき)の根(ね)が知覺(ちかく)のないまでに輕微(けいび)な創傷(さうしやう)を粘膜(ねんまく)に與(あた)へて其處(そこ)に黴菌(ばいきん)を移植(いしよく)したのであつたらうか...
長塚節 「土」
...汝の頭中に秘蔵する学問には黴(かび)が生(は)えるべし...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...検黴室の鉄の寝台にねかされたとき...
久生十蘭 「金狼」
...その隱れ場はしかし黴のにほひがした...
堀辰雄 「鼠」
...つまり私の体は余り黴菌が繁殖せぬ体質とみえます...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...それでも其の影に映つてゐる間だけ、周三の頭から、黴(か)びて、陰濕(じめ/″\)したガスが拔けて、そして其の底に灰(はひ)の氣に籠(こ)められながら紅い花の揺(ゆら)いでゐるのを見るやうな心地になつてゐた...
三島霜川 「平民の娘」
...――座敷の中は黴(かび)臭く...
山本周五郎 「あだこ」
...「寒の水で搗(つ)いたから黴(かび)やしめえと思うが...
山本周五郎 「柳橋物語」
...心の黴(かび)はまた彼の心を腐らしてきた...
吉川英治 「新書太閤記」
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