...狡黠な作者が能く云ふ...
伊藤左千夫 「『悲しき玩具』を読む」
...狡黠鼠(こうかつねずみ)のごとき...
井上円了 「おばけの正体」
...それは昨年の十月二十九日陰険奸黠(かんかつ)な英帝国の対支策謀の事実が次から次へと暴露してちょうどこの日赤坂三会堂における第三回の排英大会に我が日本国民の血潮が沸騰し切っていたその当日のことであった...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...男の狡黠(わるごす)い態度も蔑視(さげす)まれたが...
徳田秋声 「あらくれ」
...「その情固(もと)より狡黠(こうかつ)にして...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...陰険だとか奸黠だとかいう言葉は不用になって...
豊島与志雄 「微笑」
...その奸黠(かんかつ)なる工事は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...狡黠(ずる)くつて...
夏目漱石 「それから」
......
南部修太郎 「自分のこと」
...性質すこぶる黠(ずる)く常に群を成し小獣を榛中に取り囲み逃路に番兵を配りその王叫び指揮して一同榛に入り駆け出し伏兵に捕えしむ...
南方熊楠 「十二支考」
...猫往昔(むかし)虎に黠智(かつち)と躍越法を教えたが特(ひと)り糞を埋むる秘訣のみは伝えず...
南方熊楠 「十二支考」
...兎は後脚が長くてすこぶる迅(はや)く走りその毛色が住所の土や草の色と至って紛らわしき上に至って黠(ずる)く...
南方熊楠 「十二支考」
...されば米国の黒人は兎を食えばその通り狡黠敏捷になると信じ(オエン...
南方熊楠 「十二支考」
...さて予の考うるは右の諸因のほかに兎が黠智(かっち)に富むのもまた悪獣と見られた一理由だろ...
南方熊楠 「十二支考」
...蛇に黠智(かっち)を授けたから...
南方熊楠 「十二支考」
...猴の黠智(かっち)驚くべし...
南方熊楠 「十二支考」
...その狡黠(こうかつ)を遥かに人間を駕するものとして敬重す...
南方熊楠 「十二支考」
...醜夷と卑しめ黠虜(かつりょ)と罵(ののし)りし癖の...
三宅花圃 「藪の鶯」
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