...いずれも黙念(もくねん)と眼を伏せながら...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...若者はやはり黙念(もくねん)と...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...姉は珠数をもみ/\黙念した...
有島武郎 「お末の死」
...逃げられるものなら逃げてみよ! シュミーズ一つの伯爵夫人が飛び出せるものなら飛び出してみよ! 蜂の巣のように弾を浴びせてくれるぞ! ドローレス! なぜ犬を嗾けぬ?」黙念として凄まじいまでに真っ青に……ただ身体が顫えていた...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...その傍らに黙念と眼を閉じている老いたる父のエフィゲニウス氏! しかも怪訝(けげん)なのはそればかりではありません...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...穏やかに御退去下さればそれでよろしいのです」「……」黙念として...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...黙念として唇を噛(か)んでいる...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...博士はひとり黙念として腕をくみながら...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...こんどはかたわらに黙念としている博士をかえりみられました...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...御病気が御病気――」言いよどみ言いそそくれて一句一句に額より汗を流せる山木が顔うちまもりて黙念と聞きいたる主人中将は...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...三吉が黙念としてゐると...
中村地平 「悪夢」
...御飯粒を三粒なり四粒なり取って百姓の笠の上に載せて暫く黙念する...
新渡戸稲造 「教育家の教育」
...石仏のように黙念としているのを...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...ひとつ、とっつかまえて、口説(くど)くか」ひょろ松は、黙念...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...黙念として坐ッていた...
二葉亭四迷 「浮雲」
...「突然、その方たちをここに集めて、塚をあばけと申せば、いかにも吉宗が怪を好むやに思うであろうがこれには仔細があることじゃ、源次郎、筑後守からまいった調べを一同に読み聞かせてつかわせ」命をうけて、松平源次郎は、黙念と一礼して、ふところから一帖(じょう)の綴(と)じ物を取り出して読む...
吉川英治 「江戸三国志」
...彼は黙念と腰をおろしたまま...
吉川英治 「新書太閤記」
...黙念とうなだれてしまった...
吉川英治 「新書太閤記」
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