...」軍夫は黙して退きぬ...
泉鏡花 「海城発電」
...意外な結論に驚いて黙ってしまった...
大阪圭吉 「坑鬼」
...セシルだって、黙々として、事情やむをえずと認めるにちがいないのを、彼女はよく知っている...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...誰も文句は言えない! 黙って...
谷譲次 「踊る地平線」
...女は一種のにらみ方をされて黙ってしまった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...自分は黙阿弥(もくあみ)翁の書いた『島鵆月白浪(しまちどりつきのしらなみ)』に雁金(かりがね)に結びし蚊帳もきのふけふ――と清元(きよもと)の出語(でがたり)がある妾宅の場を見るような三味線的情調に酔う事がしばしばある...
永井荷風 「夏の町」
...お君は呆れながらも黙って見ておられませんから...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分も黙って歩き出した...
夏目漱石 「坑夫」
...何時かは爆発しそうな気合いを家中のものが暗黙の間に感ずるようになっていたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...クラムは黙るには黙った...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...辻はやつぱし黙つて考へ込んでゐる...
北條民雄 「道化芝居」
...肩の子供は思案にあまつたやうに黙つて遠くの方を見詰めた...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...みじめな心持だ」七十郎は沈黙した...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...暫(しばら)く大兄を睥(にら)んで黙っていた...
横光利一 「日輪」
...黙々として歩いて来るのが分ります...
吉川英治 「江戸三国志」
...兄が、黙って、俯目(ふしめ)になって控えているので、吉千代は父の前へ一人で両手をつかえた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...黙然(もくねん)と腕拱(うでぐ)みしながら...
吉川英治 「松のや露八」
...暗討(やみう)ちをしかけなければ刃物はぬけないと申すのか」「…………」「なぜ黙っている...
吉川英治 「宮本武蔵」
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