...黙っているのが癪(しゃく)に障るわ...
ストリンドベルヒ August Strindberg 森鴎外訳 「一人舞台」
...今まで黙って放っとくわけはない...
高見順 「いやな感じ」
...ジャアナリストのあいだの黙契(もっけい)にて...
太宰治 「虚構の春」
...やつと睡つてをるものを起しては病気のためによくないと思つたのでそのまゝ黙つて見てゐた...
田中貢太郎 「海異志」
...黙って室の中に入ってきたが...
田山花袋 「一兵卒」
...それを私は黙つて聞いてゐた...
田山録弥 「社会と自己」
...……」そういってお宮はまた黙りこんだ...
近松秋江 「うつり香」
...和田仁十郎以下の門人達は白衣(びゃくえ)を着て、その旛の下、壇の周囲に坐して「大威怒鳥芻渋儀軌(だいぬちょうすうじゅうまぎき)経」、「仏頂尊勝陀羅尼」、「瑜伽(ゆか)大教王経」、「妙吉祥平等観門大教主経」等の書巻を膝の上にもって、黙読していた...
直木三十五 「南国太平記」
...赤崎才市は黙って引揚げました...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...黙って引っ込むと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...黙って一緒に来るがいい...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...実(ほん)に馬鹿々々しいとつてはそれほどの事を今日が日まで黙つてゐるといふ事が有ります物か...
樋口一葉 「十三夜」
...芹をつむ芹の沼べり今日もまためだかが浮いた肩あげの肩が細いとあの人はやさしく言つた名も知らぬ小鳥が鳴いた讃岐の山雲が通つたあの人は麦笛ふいた泪ぐみ昼月(つき)みて聴いた肩あげの肩も抱かずにあの人は黙つて去(い)つた芹かごの芹のかほりがしんしんと胸に沈んだ...
森川義信 「あの人」
...決してその出費がそれだけの役に立たずに終ることを黙ってはいない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...――そのときも例のとおり、酎(ちゅう)のコップを啜り、つき出しの肴(さかな)を摘(つま)みながら、ときたま要もないことを、うわのそらで話し、あとは黙って、どちらもそれぞれの考えにとらわれているようであった...
山本周五郎 「季節のない街」
...黙り込んでしまった...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...」度の強い眼鏡の底から光る沖の話に聞き手たちは笑ったり黙ったりしているうちに...
横光利一 「旅愁」
...黙然と帰りかける後ろへ...
吉川英治 「三国志」
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