...黒谷(くろだに)とか金閣寺(きんかくじ)とかいう所へ行くと...
寺田寅彦 「案内者」
...なおこれ名利の学問であるわいと忽(たちま)ち皇円阿闍梨の許を辞して黒谷(くろだに)の西塔(さいとう)...
中里介山 「法然行伝」
...四かくて法然は黒谷に蟄居(ちっきょ)の後は偏(ひとえ)に名利を捨て一向に出要を求めんと精進した...
中里介山 「法然行伝」
...上人に外の物を差しあげても仕方がないと思うから」といって黒谷へ送り届けた...
中里介山 「法然行伝」
...又法然が叡山の黒谷で法華三昧(ほっけざんまい)を行っていた時普賢菩薩(ふげんぼさつ)が白象に乗って眼のあたり道場に現われたこともあれば...
中里介山 「法然行伝」
...京都の黒谷(くろだに)で参詣人(さんけいにん)が蓮生坊(れんしょうぼう)の太刀(たち)を戴(いただ)くようなかたで...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...行子は預けられていた京都の黒谷の尼院から...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...試みに夕べの窓ぎわでなりと「黒谷村」一巻を繙かれるならば...
牧野信一 「坂口安吾君の『黒谷村』を読む」
...短い感想を書いたが「黒谷村」に到ると作者の視野は忽然として趣を変へ...
牧野信一 「真夏の夜の夢」
...黒谷橋から断魚渓に沿うて...
山本禾太郎 「仙人掌の花」
...「きょうは黒谷の上人(しょうにん)のもとへ参ろうよ」と...
吉川英治 「親鸞」
...もう黒谷の上人は...
吉川英治 「親鸞」
...「黒谷(くろだに)へ襲(よ)せて行け」「吉水を葬(ほうむ)れ」「売教徒の巣を焼き払え」大講堂の縁には...
吉川英治 「親鸞」
...黒谷(くろだに)のほうへ降りてきたのである...
吉川英治 「親鸞」
...黒谷の法然上人(ほうねんしょうにん)が拾い上げて育てたということが...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...黒谷(くろだに)の欲ばり尼が相手だから...
吉川英治 「平の将門」
...「なんだ、それじゃあ、たった今、黒谷の尼と、物蔭で耳こすりしていたのは、その取引だったのか」「童の着けている狩衣(かりぎぬ)と太刀だけでも、物代(ものしろ)以上の値はふめる」「ふてえ奴...
吉川英治 「平の将門」
...元黒谷などへ往來する參詣人たちも殆んど立ち寄る事なく...
若山牧水 「山寺」
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