...枯枝の多い一本の黒松...
芥川龍之介 「雑信一束」
...赤松と黒松との程よい交錯...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...黒松の新芽ののびたさきに...
高村光太郎 「智恵子抄」
...防風林の黒松の花が熟する頃...
高村光太郎 「智恵子抄」
...其所には古い大きな黒松があつてその浮き根が其所此所に土蜘蛛が足を張つたやうになつてゐた彼は昨日も一昨日もその一つの松の浮き根に腰をかけて雑誌を読んでゐたので...
田中貢太郎 「蟇の血」
...右に折れると松原のはずれに一際(ひときわ)大きい黒松が...
寺田寅彦 「嵐」
...日本の海岸になぜ黒松が多いかというわけがはじめてはっきりわかったような気がしたのであった...
寺田寅彦 「柿の種」
...落葉松、白樺、厚朴、かえでなどの代わりに赤松、黒松、榛(はん)、欅(けやき)、桐(きり)などが幅をきかしている...
寺田寅彦 「軽井沢」
...赤松(あかまつ)は赭(あか)く黒松(くろまつ)は白っぽい小蝋燭(ころうそく)の様な心芽(しんめ)をつい/\と枝の梢毎(うらごと)に立て...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...など云う老大(ろうだい)な赤松黒松が十四五本...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...黒松内(くろまつない)で停車(ていしゃ)蕎麦(そば)を食う...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...大きな黒松の根方(ねがた)のところへ行って...
夏目漱石 「坑夫」
...奈良の黒松氏といふのが夫妻で来り...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...あはれ黒松属であらう...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...また黒松といい赤松というのもじつはシナマツの一品であって...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...赤松はどこでも山や野に見られますが黒松は主(おも)に海岸方面に生えています...
牧野富太郎 「植物記」
...松林は黒松ばかりでコールタールのやうに汚なく...
室生犀星 「命」
...小高い頭の位置の所に黒松が群がり茂っていて...
横光利一 「旅愁」
便利!手書き漢字入力検索