...もう一人はやや黄ばみかけた...
芥川龍之介 「馬の脚」
...麦畑はようやく黄ばみかけてきた...
伊藤左千夫 「春の潮」
...洗面所の窓からテニスコートの黄ばみはじめた銀杏(いちょう)を黙って眺めていた...
太宰治 「パンドラの匣」
...森もやや黄ばみかけて...
徳田秋声 「足迹」
...葉の黄ばみかかった桜や銀杏(いちょう)の梢(こずえ)ごしに見える...
徳田秋声 「あらくれ」
...青々とした其葉が黄ばみ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...紅蜀葵の葉の黄ばみたるさま花よりも却て趣あり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...破れ黄ばみながらも墨色の變化せざる支那哲學の古書など...
永井荷風 「佛蘭西人の觀たる鴎外先生」
...秋窓風雨夕(しうさうふううのゆふべ)原作紅楼夢第四十五回いたましや秋の草花しをれ果てその葉もいまは黄ばみたり...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...然し日は一日一日と過ぎて行つて、或日驟雨(ゆふだち)が晴れそこなつたまゝ、夜になつても降りつゞくやうな事でもあると、今まで逞しく立ちそびえてゐた向日葵(ひまわり)の下葉が、忽ち黄ばみ、いかにも重さうな其花が俯向いてしまつたまゝ、起き直らうともしない...
永井荷風 「蟲の聲」
...やや黄ばみかかった紙の横の方に「へへののもへじ」が書いてあって...
中里介山 「大菩薩峠」
...お宮では銀杏が黄ばみかけ...
細井和喜蔵 「モルモット」
...山肌はいよいよ黄ばみ...
堀辰雄 「初秋の淺間」
...私達の目の前にもう半ば黄ばみかけた姿を見せ出した...
堀辰雄 「菜穂子」
...とうに樹々の葉も黄ばみはじめ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...黄ばみ始めた雑木にまじって...
水上滝太郎 「果樹」
...竹さへも秋に黄ばみぬ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...櫨(はぜ)は黄ばみ...
吉川英治 「私本太平記」
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