...安倍仲麿塚といふ五文字だとは直ぐにわかる...
薄田泣菫 「茶話」
...この石碑はもと仲麿の出生地だと言ひ伝へてゐる大和の安倍村にあつたのを去年の秋何(ど)うした訳か...
薄田泣菫 「茶話」
...それは芭蕉翁(ばしょうおう)と歌麿(うたまろ)とである...
寺田寅彦 「柿の種」
...たとい僧籍はなくても光養麿の本当の祖父で且つ前法主である身である以上...
戸坂潤 「社会時評」
...且つまた、この季麿秀才は、年に似合わぬ博学多才で、能文達識で、品行が方正で、ことに人の悪口などを言うことが最も嫌いな好学の青年でありましたから、それに張合いのある博士は言葉をつづけて言う様は、「この世界は一つの寓話(ぐうわ)に過ぎないのですよ、釈尊は最も譬喩(ひゆ)をよく用いました、おそらく釈尊ほど卓越した修辞家はありますまい、また、古来のあらゆる作家よりも優れた作家は即ち釈迦です、ドコの国に、あれほど優秀な譬喩の創作者と、使用者とがありましたか...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここにいう青年南郷綾麿(なんごうあやまろ)は...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...一方南郷綾麿の五つ目行も...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...安倍仲麿(あべのなかまろ)の蜘蛛(くも)でも下がってくれなきゃと申される」「なるほど...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...喜多川歌麿の描いたお北など...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...決して惜しいとは思いません」「……それは結構なお心掛けで……」錦木幸麿の口吻(くちぶり)には...
野村胡堂 「焔の中に歌う」
...もう少し龍麿の研究について述べておきたいと思います...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...文麿公が、娘さんのお嫁に行かれる送別仮装会のために、そのヒットラー髭を買いにわざわざ浅草まで出かけたことを弟の秀麿氏が、賢兄の茶目気として紹介している記事である...
宮本百合子 「仮装の妙味」
...」秀麿は真面目ではあるが...
森鴎外 「かのように」
...十八公麿(まつまろ)の手をとって...
吉川英治 「親鸞」
...「これ、朝麿に、持って行って賜(た)も...
吉川英治 「親鸞」
...驚かせてはならないと、しのび足に、板屋の口へ寄って、異臭のする薄暗い中を覗きながら、「朝麿」と、呼んでみた...
吉川英治 「親鸞」
...今にも、事こそあれば、喩(たと)え勤王方の兵であろうと、この老骨に、伝来の一腰横たえて、戦うやも知れぬ』六十も越えて、眉もすでに白い人の、その眸(ひとみ)の奥に、清麿は初めて、真の徳川武士というものを見た心地がした...
吉川英治 「山浦清麿」
...この時代の後半には和歌の完成者と称せられる柿本人麿があり...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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