...云はば麦稈帽(むぎわらばう)はかぶつてゐても...
芥川龍之介 「大正十二年九月一日の大震に際して」
...例の麦稈(むぎわら)帽子を帽子掛けから取って立ち上がった...
有島武郎 「或る女」
...私は麦稈帽子(むぎわらぼうし)を被(かぶ)った妹の手を引いてあとから駈けました...
有島武郎 「溺れかけた兄妹」
...麦稈(むぎわら)を積み乗せただけの狭い掘立小屋の中には...
有島武郎 「親子」
...」と麦稈帽は一寸お辞儀をした...
薄田泣菫 「茶話」
...町の通りに新しい麦稈帽子がきわだって日にかがやいた...
田山花袋 「田舎教師」
...清三は袴を着けて麦稈(むぎわら)帽子をかぶって先に立つと...
田山花袋 「田舎教師」
...清三の麦稈(むぎわら)帽子は毎年出水につかる木影のない低地(ていち)の間の葉のなかば赤くなった桑畑に見え隠れして動いて行った...
田山花袋 「田舎教師」
...Mは麦稈帽子を手にしたまゝ...
田山録弥 「石窟」
...その上で新しい鍔広(つばひろ)の麦稈帽を日にかゞやかしつゝ避暑客が鮎を釣つてゐるのがそれと指(ゆびさ)された...
田山録弥 「浴室」
...麦稈(むぎわら)でも...
中里介山 「大菩薩峠」
...テムポ正しき散歩をなして麦稈真田(ばくかんさなだ)を敬虔(けいけん)に編み――まるでこれでは...
中原中也 「在りし日の歌」
...破れかかった麦稈(むぎわら)帽子を脱いで...
中村地平 「南方郵信」
...麦稈の敷藁だけを提供してやる...
中谷宇吉郎 「コロラド通信」
...白地の浴衣(ゆかた)に麦稈帽(むぎわらぼう)を被った裔一は...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...麦稈帽を阿弥陀(あみだ)に冠(かぶ)った爺さんは...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...さる富豪が二十何年同じ麦稈帽を冠ったというので...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...この暑さに麦稈(むぎわら)でもない帽子...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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