...麗々(れいれい)しく書いて御眼(おめ)にかける程の事は何もない...
芥川龍之介 「忘れられぬ印象」
...一同「排泄した上小屋に入った」という記事が都下の大新聞に麗々しく出ていた...
石川欣一 「山を思う」
...女郎から來た「雪の屋さま」當ての手紙をすべて序文つきで麗々しく雜誌北星に出すのも...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...そして麗々と官長夫妻の署名がしてある...
――モウパンサン―― 辻潤訳 「頸飾り」
...麗々しく会社の名まで記してからに...
徳田秋聲 「フアイヤ・ガン」
...ただ麗々と蕎麦の名前をかいて張り付けたねだん付けだけは全く新しい...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...麗々(れいれい)と第二の玉子を袋の底から取り出した...
夏目漱石 「明暗」
...麗々しく高札場にブラ下がつて居るぢやありませんか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あの人の持つ麗々しい気品のある...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...おなじ紫系統の紺ぽいお召(めし)の羽織がいかにも落ちついた年頃の麗々しさだった...
長谷川時雨 「江木欣々女史」
...平安朝になっては美人の形容が「あかかがちのように麗々(れいれい)しく」と讃えられている...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...次の様な金文字が麗々しく書かれているのである...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...仮面強盗の写真を麗々しく出しているんですから...
平林初之輔 「探偵戯曲 仮面の男」
...麗々と筆がその傍に備へてある――大体...
牧野信一 「極夜の記」
...何年も前から麗々と詰つてゐる...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...その二面に麗々(れい/\)と自分の寫眞が出てゐて「文學か保險か」と大きな標題(みだし)の横に「三田派の青年文士水上瀧太郎氏歸る」と小標題(こみだし)を振つて...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...思いやりもなしに婿として麗々しく扱われるようなことになっては今さら醜態で...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一円の金貨が六ツか八ツも有升(ありまし)たがお祖父(ぢい)さまは軈(やが)て其一(ひとつ)をとり出(いだ)して麗々とわたしの手の掌(ひら)へ戴(のせ)て下(くださ)つた時...
若松賤子 「黄金機会」
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