......
内村鑑三 「楽しき生涯」
...お麁末(そまつ)ながら浴室(ゆどの)や女中部屋を建増した...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...麁末之辨當申付候」といふところで大舞臺の幕切れといふ趣きであるが...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...或晩薪や麁朶や日頃汗水垂らして掘つた木の根などが壁に堆く積んであつたのを大勢で持ち運び/\入口の戸を壓して一杯に積んでおいた...
長塚節 「芋掘り」
...「松麁朶(まつそだ)で卅五把(は)ぢや相場(さうば)はさうでもねえが...
長塚節 「土」
...其處(そこ)には此(これ)も褞袍(どてら)を被(はお)つた彼等(かれら)の伴侶(なかま)が圍爐裏(ゐろり)へ麁朶(そだ)を燻(く)べて暖(あたゝ)まりながら待(ま)つて居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...彼(かれ)は近頃(ちかごろ)に成(な)つてから毎日(まいにち)の樣(やう)に林(はやし)を歩(ある)いては麁朶(そだ)を脊負(せお)つて來(き)て折(を)つては焚(た)き折(を)つては焚(た)きして居(ゐ)た...
長塚節 「土」
......
長塚節 「土」
...勘次(かんじ)は時々(とき/″\)持(も)ち込(こ)んだ麁朶(そだ)や木(こ)の葉(は)が理由(わけ)もなく減(へ)つて居(ゐ)ることを知(し)つて不快(ふくわい)な感(かん)を懷(いど)いてはこつそりと呟(つぶや)きつゝおつぎに當(あた)るのであつた...
長塚節 「土」
...彼(かれ)は凝然(ぢつ)と遠(とほ)くへ自分(じぶん)の心(こゝろ)を放(はな)つたやうにぽうつとして居(ゐ)ては復(また)思(おも)ひ出(だ)したやうに麁朶(そだ)をぽち/\と折(を)つて燻(く)べた...
長塚節 「土」
...圍爐裏(ゐろり)には麁朶(そだ)の一枝(えだ)も燻(く)べてなかつた...
長塚節 「土」
...つい気がつきませんでした」とあたかも主人に向って麁忽(そこつ)を詫(わ)びているように見える...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...さて、『贅弁』に神徳高き大神を如何ぞ禽獣とすべけんやと詈ったが、『玉鉾百首(たまぼこひゃくしゅ)』に「いやしけど、いかつちこたま狐虎、たつの類ひも神の片はし」と詠(よ)んだごとく、上世物をも人をも不思議なものを片端から神としたのは万国の通義で、既に以て秦大津父(はたのおおつち)は山で二狼の闘うを見、馬より下って口手を洗い浄め、汝これ貴き神にして、麁行を楽しむ、もし猟師に逢わば禽(とりこ)にされん、速やかに相闘うをやめよと祈って、毛に付いた血を拭(ぬぐ)いやり放ったという(『書紀』一九)...
南方熊楠 「十二支考」
...ブラブラと日を送るから昨年の「猴に関する民俗と伝説」も麁稿(そこう)は完成しながら容易に清書せず忘れてしまい...
南方熊楠 「十二支考」
...麁闊(そかつ)なりし輩も和熟親睦せしなり...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...「麁」は粗で、荒々しい相(すがた)である...
柳宗悦 「民藝四十年」
...そこに「麁相の美」を見つめるからである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...地(じ)麁(あら)くして青黄黒白の段染(だんぞめ)であった...
柳田国男 「山の人生」
便利!手書き漢字入力検索