...そのまま引用したのであるが)窈窕たる淑女のはれ着の袖を侵(おか)したのは偶然の麁である...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...お麁末(そまつ)ながら浴室(ゆどの)や女中部屋を建増した...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
......
中里介山 「大菩薩峠」
...おつぎは竈(かまど)の下(した)から火(ひ)のついてる麁朶(そだ)を一(ひと)つとつて手(て)ランプを點(つ)けて上(あが)り框(がまち)の柱(はしら)へ懸(か)けた...
長塚節 「土」
...「松麁朶(まつそだ)で卅五把(は)ぢや相場(さうば)はさうでもねえが...
長塚節 「土」
...「餘(よ)つ程(ぽど)待(ま)つてゝか爺(ぢい)は」おつぎは麁朶(そだ)を折(を)り足(た)しながらいつた...
長塚節 「土」
......
南部修太郎 「夢」
......
南部修太郎 「夢」
...遂ひに麁想(そさう)をせぬやうに成りぬ...
樋口一葉 「大つごもり」
...かつその客観を写すところきわめて麁鹵(そろ)にして精細ならず...
正岡子規 「俳人蕪村」
...『文鳳麁画』といふのは極めて略画であるが...
正岡子規 「病牀六尺」
...祇園(ぎおん)の夜桜といふやうな景色を画いた麁画の上に...
正岡子規 「病牀六尺」
...一粒の鉄砂も麁末(そまつ)にならぬような話を承る...
南方熊楠 「十二支考」
...骨折り賃として硬い骨を噛(かじ)り麁末(そまつ)な肉を啖(くら)うべく...
南方熊楠 「十二支考」
...これは円くて麁(あら)い疣(いぼ)を密生し...
南方熊楠 「十二支考」
...「麁相」とか「閑味」とか凡て貧の美を形容した言葉であった...
柳宗悦 「民藝四十年」
...是は穀(かじ)の木の皮または葛や藤の皮を織った麁布(あらぬの)であると...
柳田国男 「木綿以前の事」
...地(じ)麁(あら)くして青黄黒白の段染(だんぞめ)であった...
柳田国男 「山の人生」
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