...粗麁な穴の内側から崩れ落ちる土塊や小石だと思っていた物は...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...」「これは麁末(そまつ)なや...
泉鏡花 「悪獣篇」
...思わぬ麁(そそう)であろう...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...其處(そこ)には此(これ)も褞袍(どてら)を被(はお)つた彼等(かれら)の伴侶(なかま)が圍爐裏(ゐろり)へ麁朶(そだ)を燻(く)べて暖(あたゝ)まりながら待(ま)つて居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...おつぎは麁朶(そだ)を折(を)つて藥罐(やくわん)の下(した)を燃(も)やしてやつた...
長塚節 「土」
...少(すこ)し燻(いぶ)る麁朶(そだ)の火(ひ)に燒(や)いた...
長塚節 「土」
...彼等(かれら)は外(そと)の壁際(かべぎは)から麁朶(そだ)の一把(は)を持(も)つて行(ゆ)く者(もの)も有(あ)つた...
長塚節 「土」
...彼(かれ)は殆(ほと)んど動(うご)かぬやうにして棄(す)てゝ置(お)けばすつと深(ふか)く沈(しづ)んで畢(しま)つたやうに冷(さ)めて行(ゆ)く火(ひ)へぽちり/\と麁朶(そだ)を足(た)して居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...どうした趾だらうかと思ひながら行くと麁朶を積んだ荷車が來る...
長塚節 「松蟲草」
...以前塩をとつたことがあつたと見えて棚には麁朶が載せてある...
長塚節 「隣室の客」
...彼らの頭脳の組織は麁(そこう)にして覚(さと)り鈍き事その源因たるは疑うべからず」カーライルとショペンハウアとは実は十九世紀の好一対(こういっつい)である...
夏目漱石 「カーライル博物館」
...此矛盾は益三日の記事の麁忽に追記せられたることを證する者なり...
原勝郎 「吾妻鏡の性質及其史料としての價値」
...當時尚ほ麁野の境遇に在つた奧州の住民に與へるのに...
原勝郎 「日本史上の奧州」
...遂(つ)ひに麁想(そさう)をせぬやうに成りぬ...
樋口一葉 「大つごもり」
...またはじめの麁葉(そよう)を喫すべからず...
福沢諭吉 「教育の目的」
...通りかかりの麁朶を背負つた村びとたちも立ち止つて...
堀辰雄 「匈奴の森など」
...そこに「麁相の美」を見つめるからである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...松葉で造った麁酒(そしゅ)や(もそろ)の酒が配(くば)られ...
横光利一 「日輪」
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