...ついに麁粗(そそ)ながらも英国をして公義と平等とに基する共和国となすに至れり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
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中里介山 「大菩薩峠」
...お品(しな)は鍋(なべ)の蓋(ふた)をとつて麁朶(そだ)の焔(ほのほ)を翳(かざ)しながら「こりや芋(いも)か何(なん)でえ」と聞(き)いた...
長塚節 「土」
...「餘(よ)つ程(ぽど)待(ま)つてゝか爺(ぢい)は」おつぎは麁朶(そだ)を折(を)り足(た)しながらいつた...
長塚節 「土」
...少(すこ)し燻(いぶ)る麁朶(そだ)の火(ひ)に燒(や)いた...
長塚節 「土」
...彼(かれ)は殆(ほと)んど動(うご)かぬやうにして棄(す)てゝ置(お)けばすつと深(ふか)く沈(しづ)んで畢(しま)つたやうに冷(さ)めて行(ゆ)く火(ひ)へぽちり/\と麁朶(そだ)を足(た)して居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...彼(かれ)は暫(しばら)く自失(じしつ)したやうにして居(ゐ)て麁朶(そだ)の火(ひ)が周圍(しうゐ)の闇(やみ)に壓(お)しつけられようとして僅(わづか)に其(そ)の勢(いきほ)ひを保(たも)つた時(とき)彼(かれ)はすつと立(た)ち上(あが)つた...
長塚節 「土」
...勘次(かんじ)は狹(せま)い土間(どま)に掻(か)き集(あつ)めてあつた落葉(おちば)や麁朶(そだ)に火(ひ)を點(つ)けた...
長塚節 「土」
...分家の厩のうしろの麁朶の中へ一羽逃げ込んだのがある...
長塚節 「十日間」
...麁朶の先がずる/\と道を引きずつて車輪を急劇に廻轉するのをゆるめる...
長塚節 「松蟲草」
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南部修太郎 「夢」
...遂(つ)ひに麁想(そさう)をせぬやうに成りぬ...
樋口一葉 「大つごもり」
...他部族の男の種を宿さぬよう麁末(そまつ)な手術を仕損じてか...
南方熊楠 「十二支考」
...ブラブラと日を送るから昨年の「猴に関する民俗と伝説」も麁稿(そこう)は完成しながら容易に清書せず忘れてしまい...
南方熊楠 「十二支考」
...骨折り賃として硬い骨を噛(かじ)り麁末(そまつ)な肉を啖(くら)うべく...
南方熊楠 「十二支考」
...「麁」は粗で、荒々しい相(すがた)である...
柳宗悦 「民藝四十年」
...そこに「麁相の美」を見つめるからである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...「たとひ泥木塑像の麁悪(そあく)なりとも仏像を敬ふべし...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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