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饗庭篁村 「木曾道中記」
...鹽湯は珍しかつたので初めはみんな喜んで入つたけれども...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...少しも鹽氣を帶びず...
大町桂月 「沖の小島」
...民に鹽を燒くことを教へし時...
大町桂月 「金華山」
...鹽原の奧で桐の空の咲いた畑の端に腰かけて...
竹久夢二 「砂がき」
...天鹽川に往つて見る...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...丁度(ちやうど)えゝ鹽梅(あんべえ)に俺(おれ)草履(ざうり)買(か)ひに行(い)つて出(で)つかせてな」「毎日暮(まいひぐれ)ぢやねえけ徳利(とつくり)おつ立(た)てゝんな」「さうなんだ...
長塚節 「土」
...小麥粉(こむぎこ)を少(すこ)し鹽(しほ)を入(い)れた水(みづ)で捏(こ)ねて...
長塚節 「土」
...「鹽辛(しよつぺ)えやまさか」彼(かれ)は嫣然(につこり)とし乍(なが)ら「おつう...
長塚節 「土」
...猫(ねこ)は辛(から)い鹽鮭(しほざけ)を與(あた)へれば腰(こし)が利(き)かない病氣(びやうき)に罹(かゝ)ると一般(ぱん)にいはれて居(ゐ)るので卯平(うへい)が腰(こし)を惱(なや)んで居(ゐ)るのを稀(まれ)には猫(ねこ)の祟(たゝり)だと戯談(じようだん)にいふものもあつた...
長塚節 「土」
...松が關ツちふ相撲知つてるかねと問うたので余は囘向院の相撲で嘗て見たことを話すと彼は乘地になつたといふ鹽梅で「ありやなんだ石岡の酒藏に米搗をして居たんだがとう/\相撲になつちまつた...
長塚節 「土浦の川口」
...――十七年も手鹽(てしほ)にかけて育てたんですもの」お辰はそれとなく夫の松五郎の爲に辯解して居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「それには及ぶものですか、朝飯なんざ、昨日も喰ひましたぜ」「あんな野郎だ、――面(つら)は洗つたことだらうな」「それはもう、鹽磨きで、水の使ひやうが荒過ぎるつて、大家(おほや)さんから小言(こごと)をくひましたよ、何しろ若くて獨り者で、良い男だ」「呆れた野郎だ」「親分が一緒なら氣が強いや、いづれ歸りは幾代餅(いくよもち)か、毛拔鮨(けぬきずし)か、――もゝんじい屋は少し時刻が早いが――」「下らねえことを言はずに、空き腹を覺悟ならついて來い、だが、叔母さんが見えないぢやないか、家を空つぽにして出かけても大丈夫か」「ちよいと隣へ頼んで行きませう、尤も泥棒に狙はれるやうな不心得な奴は、このお長屋には住んでゐませんがね」八五郎はお隣の女房に留守を頼んで、平次の後を追ひます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鹽町の小間物屋で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...四谷鹽町に小さいアパートをみつけました...
林芙美子 「多摩川」
...鹽辛や蛸などを入れてこの團子をこしらへることもあつた(頸城郡誌稿)...
柳田國男 「食料名彙」
...魚類を割き血を洗はずに其のまゝ鹽漬にしたもの...
柳田國男 「食料名彙」
...靈山子片想ふちも高臺もない、一片のねん土を、鹽せんべい大に、手づくりした小皿が十枚ほど、いつ頃からか小宅の厨房に交じつてゐた...
吉川英治 「折々の記」
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