...忍男が年若ながら何事にも鷹揚な處は生れながらの殿樣であるといふ...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...鷹揚な伊藤公の姿を見つけたので流石に一寸どぎまぎした...
薄田泣菫 「茶話」
...統領の鷹揚な挙措や立派な口髭に一目で惚(ほ)れ込み...
太宰治 「新釈諸国噺」
...鷹揚な態度は既にないのです……ない...
太宰治 「津輕地方とチエホフ」
...態度にも何処となく鷹揚なところがあつたし...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...生れつき鷹揚なところがあったが...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...亦明かに彼れの風采にも躍然たり其昂々焉として鷹揚なる處...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...好々爺らしい鷹揚な態度……...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...着飾った鷹揚な態度で遊びに来たので...
豊島与志雄 「反抗」
...私はあの鷹揚な気分を今まで持ち続ける事ができたろうにと思います...
夏目漱石 「こころ」
...鷹揚な笑顔さえ向けます...
野村胡堂 「女記者の役割」
...春山氏はお大名のように鷹揚な人物であったな...
野村胡堂 「古銭の謎」
...……別に……苦労なんて……」彼は鷹揚な手つきで切(しき)りに盃を口に運んだ...
牧野信一 「熱海へ」
...」と鷹揚な作り声で笑つた...
牧野信一 「父を売る子」
...そこは鷹揚な坊チャン育ちの私には金の使い方が確かにマズク...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...まことに鷹揚な首領の返事や「それは落選候補の公約であった」という名回答もありました...
宮本百合子 「公のことと私のこと」
...同時に鷹揚な姿を見せてゐるものはほかにはない...
吉江喬松 「山岳美觀」
...まことに鷹揚なふところ手...
吉川英治 「江戸三国志」
便利!手書き漢字入力検索