...而して其天下に馳鶩したるは木曾の挙兵より粟津の亡滅に至る...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...石垣下には、鶩(あひる)が、がいがいと鳴立てた、が、それはこの川に多い鶺鴒(せきれい)が、仮装したものではない...
泉鏡花 「怨霊借用」
...宿に飼ひたる鶩のなく音なりと氣が付きて...
大町桂月 「杉田の一夜」
...首を縊(し)められた鶩(あひる)のやうに...
薄田泣菫 「茶話」
...グラントは昼寝をしてゐた鶩のやうに...
薄田泣菫 「茶話」
...幸子の好きな鶩(あひる)の皮を焼いたのを味噌(みそ)や葱(ねぎ)と一緒に餅(もち)の皮に包んで食べる料理...
谷崎潤一郎 「細雪」
...……夕方から、澄太君夫妻と共に黙壺居の客となる、みんないつしよに支那料理をよばれる、うまかつた、鶩の丸煮、鯉の丸煮、等、等、等(わざ/\支那料理人をよんで、家族一同食べたのは嬉しい)...
種田山頭火 「其中日記」
...そして鶩(あひる)の歩くような変てこな形をするので...
田山花袋 「少女病」
...総員鶩(あひる)の如くきゃッ/\笑い騒いで...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...家の後(うしろ)は壁一重にすぐ鶏や鶩(あひる)の小屋があって...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
......
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...井戸の方では頻りにみんなが笑つて居るのでなにごとかと思つたら妹が鶩を内へ入れるのだと首の所を持つて十羽一遍に引き揚げたのを可笑しいといふのであつた...
長塚節 「栗毛虫」
...片隅の竹囲いの中には水溜(みずため)があって鶩(あひる)が飼うてある...
正岡子規 「車上の春光」
...頭(あたま)に砂糖(さたう)をかけてくれ」鶩(あひる)が瞼(まぶた)でするやうに...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...よく庭上の鶏や鵝(が)や鶩(あひる)や鴿(はと)や雀が...
南方熊楠 「十二支考」
...しばしば崖や池を襲い鵞や鶩(あひる)を殺す...
南方熊楠 「十二支考」
...鶩(あひる)に鴨...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...羊を屠(ほふ)り鶩(あひる)や鶏をつぶすこと...
吉川英治 「新・水滸伝」
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