...而して其天下に馳鶩したるは木曾の挙兵より粟津の亡滅に至る...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...石垣下には、鶩(あひる)が、がいがいと鳴立てた、が、それはこの川に多い鶺鴒(せきれい)が、仮装したものではない...
泉鏡花 「怨霊借用」
...鶩(あひる)の夢を踏んで...
泉鏡花 「怨霊借用」
...宿に飼ひたる鶩のなく音なりと氣が付きて...
大町桂月 「杉田の一夜」
...首を縊(し)められた鶩(あひる)のやうに...
薄田泣菫 「茶話」
...幸子の好きな鶩(あひる)の皮を焼いたのを味噌(みそ)や葱(ねぎ)と一緒に餅(もち)の皮に包んで食べる料理...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そして鶩(あひる)の歩くような変てこな形をするので...
田山花袋 「少女病」
...総員鶩(あひる)の如くきゃッ/\笑い騒いで...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...家の後(うしろ)は壁一重にすぐ鶏や鶩(あひる)の小屋があって...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...それから鳥屋(とや)を明けて鶩を出してやるのがお光の役で...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...――市民らはちょうど禿鷹(はげたか)について鶩(あひる)の騒ぐがような調子であった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
......
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...頭(あたま)に砂糖(さたう)をかけてくれ」鶩(あひる)が瞼(まぶた)でするやうに...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...よく庭上の鶏や鵝(が)や鶩(あひる)や鴿(はと)や雀が...
南方熊楠 「十二支考」
...鶩(あひる)が行列をして行くやうに...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...鶩(あひる)に鴨...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...べちゃべちゃ云う鶩(あひる)に見える...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...羊を屠(ほふ)り鶩(あひる)や鶏をつぶすこと...
吉川英治 「新・水滸伝」
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