...杜鵑(ほとゝぎす)が鳴く頃は...
石川三四郎 「百姓日記」
...そのコンモリした奥から愉しさうな昼杜鵑(ほととぎす)の声...
石川啄木 「鳥影」
...杜鵑の鳴声が「ほんぞんかけたか」であらうと...
薄田泣菫 「独楽園」
...杜鵑となりて近づきたり...
高木敏雄 「比較神話学」
...「杜鵑」と云う絶好の出題を捉(とら)えて...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...親に似て性の悪い杜鵑の雛鳥に鋭い嘴で啄(つつ)き出されてしまうという...
寺田寅彦 「話の種」
...掛時計の杜鵑(ほととぎす)が鳴きだした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...光る若葉山杜鵑(やまほととぎす)...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...さりとて杜鵑(ほととぎす)二百句といふに至つてはさすがの先生...
正岡子規 「病牀六尺」
...莫為啼鵑思故園」は其七八である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...其処(そこ)を出た自分等夫婦は杜鵑(とけん)亭を未(ま)だ御(ご)存じでないやうに伺つた松岡曙村(しよそん)さんに晩餐をその家(うち)で上(あ)げることに同意して頂いた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...杜鵑(とけん)亭の食堂は即(すなは)ち道の入(い)り込んだ空地(あきち)なのであるから十四五分して小さい料理店の家の中から客を見附けた給仕女が布巾(ふきん)を持つて出て来て卓を拭く...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...『なぜ?』『なぜと云って、あの杜鵑管を、どうして、飴売りなどが、持って居りましょう...
吉川英治 「篝火の女」
...または島から島にかけて啼き渡つてゐた杜鵑(ほととぎす)の聲など...
若山牧水 「樹木とその葉」
...この森に來て杜鵑(ほととぎす)を聞いたこともあつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
...さうして歴巡る山から山に啼いてゐるであらう杜鵑(ほととぎす)だの郭公だの黒つがだの...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
...我等の坐つた懸崖の眞下の森を啼いて渡る杜鵑(ほととぎす)の聲がをり/\聞えて來た...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
...その枯野の色と杜鵑の声とが妙に寂しい調和をなす様にも思われて...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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