...忽ち如何(いか)なる紳士(しんし)よりも慇懃(いんぎん)に鴛鴦へ席を譲(ゆづ)つた...
芥川龍之介 「鷺と鴛鴦」
...鴛鴦(おしどり)の亡骸(なきがら)と言うのが有ったっけと...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...お客も鴛鴦や島田の綺麗な人が多く...
上村松園 「四条通附近」
...三勝半七のお園の髪も確か鴛鴦だったと思います...
上村松園 「好きな髷のことなど」
...鴎(かもめ)や鴛鴦(おし)やそのほかさまざまの水鳥のいる前のロハ台にかれはまた腰をおろした...
田山花袋 「田舎教師」
...鴛鴦のやうなお冠船はふわふわと湾内にねむつて濃い夢をむさぼる...
濤音 「うし」
...鴛鴦(おし)はと思って眺めてもそれらしい影もみえない...
中勘助 「島守」
...山県公の前夫人は公の恋妻であったが二十有余年の鴛鴦(えんおう)の夢破れ...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...渝(かは)らぬ契(ちぎ)りの誰(た)れなれや千年(せんねん)の松風(しようふう)颯々(さつ/\)として血汐(ちしほ)は殘(のこ)らぬ草葉(くさば)の緑(みどり)と枯(か)れわたる霜(しも)の色(いろ)かなしく照(て)らし出(い)だす月(つき)一片(いつぺん)何(なん)の恨(うら)みや吊(とぶら)ふらん此處(こゝ)鴛鴦(ゑんあう)の塚(つか)の上(うへ)に...
樋口一葉 「別れ霜」
...髻にむ玉鴛鴦と云ふべく...
牧野信一 「緑の軍港」
...髻に挿む玉鴛鴦と云ふべく...
牧野信一 「緑の軍港」
...鴛泊まで帰着するということは...
牧野富太郎 「利尻山とその植物」
...池の鴛鴦(おしどり)の声などが哀れに聞こえて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...半焼となっている内裏の鴛鴦殿(えんおうでん)で...
吉川英治 「三国志」
...鴛鴦(えんおう)の睦(むつ)み――などという言葉にあたる永遠をかけた不変の愛とは...
吉川英治 「私本太平記」
...こう鴛鴦(おしどり)に並べておきますからね...
吉川英治 「新・水滸伝」
...鴛鴦(えんおう)の濡れ遊ばない日はなかった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...鴛鴦楼(えんおうろう)の台(うてな)には...
吉川英治 「新・水滸伝」
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