...鶺鴒(せきれい)が一羽舞い下(さが)って来た...
芥川龍之介 「保吉の手帳から」
...鶺鴒はどう思ったか...
芥川龍之介 「保吉の手帳から」
...山火事の天を焦(こが)して霜赤し蒼苔低く飛ぶ星あり今宵霜降らん東雲鶺鴒(せきれい)の尾にぞ霰(あられ)のはじかれし蒼苔橋に来てまたはら/\と霰散る花牛堂大いなる霰ころがりて縁に消えざる虚子玉霰忽(たちま)ち来り忽ち歇(や)む楽天京に入つて霰に笠を叩かれつ不迷物思ふ窓を霰に叩かれき不染あられうつ石峨々(がが)として水急なり霜磧こんな類(たぐい)であります...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...「鶺鴒(せきれい)...
太宰治 「秋風記」
...鶯(うぐいす)かしら?鶺鴒(せきれい)かしら? と思いながら...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...去年の七月にはあんなにたくさんに池のまわりに遊んでいた鶺鴒(せきれい)がことしの七月はさっぱり見えない...
寺田寅彦 「あひると猿」
...ことしはあひるのコロニーが優勢になって鶺鴒の領域(テリトリー)を侵略してしまったのではないかと思われる...
寺田寅彦 「あひると猿」
...鶺鴒飛来る...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...小屋へ腰を掛けて居ると鶺鴒(せきれい)が時々蟲を銜(くは)へて足もとまで來ては尾を搖しながらついと飛んで行く...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...きょうは一天晴れ渡りて滝の水朝日にきらつくに鶺鴒(せきれい)の小岩づたいに飛ありくは逃ぐるにやあらん...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...おおこれよこれよとその笠手にささげてほこらに納め行脚の行末をまもり給えとしばし祈りて山を下るに兄弟急難とのみつぶやかれて鶺鴒やこの笠たゝくことなかれここより足をかえしてけさ馬車にて駆けり来りし道を辿るにおぼろげにそれかと見し山々川々もつくづくと杖のさきにながめられて素読のあとに講義を聞くが如し...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...鶺鴒(せきれい)が下りて來て長い尾を水に叩いてゐる...
水野仙子 「嘘をつく日」
...鶺鴒(せきれい)を追ったりして...
宮沢賢治 「風の又三郎」
...鶺鴒(せきれい)があそんでいる飛石など...
吉川英治 「神州天馬侠」
...鶺鴒(せきれい)の尾のように風におののいていた...
吉川英治 「親鸞」
...水口につどへる群のくろぐろと泳ぎて鮒(ふな)も水もひかれりいしたたきあきつ蛙子あそび恍(ほ)け池にうつれる庭石の影まひおりて石菖のなかにものあさる鶺鴒(いしたたき)の咽喉の黄いろき見たり庭石のひとつひとつに蜥蜴(とかげ)ゐて這ひあそぶ晝となりにけるかな...
若山牧水 「樹木とその葉」
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若山牧水 「みなかみ紀行」
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若山牧水 「みなかみ紀行」
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