...露臺(ばるこん)の欄にもたれてもの思ふうたびとの眼のやわらかさかなあはれにも宴(うたげ)あらけてめづらしき異國の酒の香のみ殘れるゆふぐれの河岸にただずみ水を見る背廣の人よ何を思へる諸聲(もろごゑ)の流行の小唄身にぞ染む船の汽笛の玻璃に鳴る時いまも汝(な)は廣重の繪をながめつゝ隅田川をば戀しとおもふや(明治43・9・23「東京朝日新聞」)...
石川啄木 「吉井君の歌」
...雷の鳴る時のつまらない恐怖に気をつけるより...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...時々、窓から流れ込む爽やかな風に吹かれて、新聞が、ペラペラと鳴る...
大阪圭吉 「香水紳士」
...射(い)るとびゅんびゅんと鳴る...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...晝の休みの鐘が鳴るまで自由に嬉々としてめい/\もち場所に一人々々ちらばり原の隅から一人が打ち上る球を走つて行つてうまく受取る...
千家元麿 「自分は見た」
...ボムベイの商人 強大に鳴る...
橘外男 「雷嫌いの話」
...頭の上の樹の梢(こずえ)がざわざわと鳴るので...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「嬰寧」
...十一時が鳴ると、品子は部屋を片づけてから、もう一度リヽーを縛つて、座布団を二枚も敷いた上へ臥かして、御飯と便器とを身近な所へ並べてやつた...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...雑煮腹に満ち腹雷鳴る...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...母親に似て汽車の汽笛は鳴る...
中原中也 「山羊の歌」
...雷が鳴るとせいせいしていゝ気持ちだが...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...きっと刀剣の鳴る音...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...いま早鐘のように鳴る心臓の痛さと言ったら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
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山之口貘 「山之口貘詩集」
...秋の日に萱(かや)が鳴るように...
吉川英治 「三国志」
...勝負あった! の銅鑼(どら)が鳴る...
吉川英治 「新・水滸伝」
...蔵屋敷の閂(かんぬき)が鳴る...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...七宝寺のかねも鳴る...
吉川英治 「宮本武蔵」
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