...唇が鳴るのではない...
泉鏡花 「婦系図」
...晝の休みの鐘が鳴るまで自由に嬉々としてめい/\もち場所に一人々々ちらばり原の隅から一人が打ち上る球を走つて行つてうまく受取る...
千家元麿 「自分は見た」
...そうであんすの」「何だかサイレンでも鳴らしそうだわね」「それから教会の鐘も鳴るのよ」「ああ」と...
谷崎潤一郎 「細雪」
...このギイギイ鳴る音の本体は...
豊島与志雄 「台湾の姿態」
...体中の血が鳴るように聞える...
林芙美子 「新版 放浪記」
...電気でもつけよう……駄菓子ではつまらないと見えて腹がグウグウ……辛気に鳴る...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...雄二は下駄の下に鳴る砂利の音で元気づいた...
原民喜 「潮干狩」
...白骨が打ち合うようなカラカラと鳴る玉の音ばかり...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...ポウツと鳴る一本の煙突に化したやうな気がしました...
牧野信一 「早春のひところ」
...オヤ初夜が鳴るというてなお柿をむきつづけている...
正岡子規 「くだもの」
......
山川登美子・増田雅子・與謝野晶子 「恋衣」
...拍子木がチョンと鳴る...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...思ひつめたる心ゆゑよく鳴る時は裂ける時...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...職長へかけ合えよ」だが――そのうちに六時半の解放汽笛が鳴ると...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...轟々(ごうごう)と空に風の鳴る夜...
吉川英治 「神州天馬侠」
...さいの手からそれを取ると、信長はそれを肩に当てて、二つ三つ手馴しに打って見て、「鳴るわ...
吉川英治 「新書太閤記」
...再び喇叭が鳴る...
吉川英治 「松のや露八」
...石山平吉(へいきち)は我にもなく怒鳴るような大声で一息に言い終ると...
吉田甲子太郎 「秋空晴れて」
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