...とカチリと鳴る……何処かに撥を置いた音...
泉鏡花 「浮舟」
...この音は骸骨の骨が鳴る音をきかせるんだ...
海野十三 「骸骨館」
...二人目にいた襟に河獺(かわうそ)の毛皮をつけたシュウシュウ鳴る立派なインバネスを着た大兵肥満の人物らしかった...
海野十三 「深夜の市長」
...だが窓硝子はひとりで鳴るはずがない...
海野十三 「○○獣」
...一寸待ち給え」侯爵が怒鳴ると...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...外には風が出てきたのか窓の戸がときどき鳴る...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...やがて一時が鳴る...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...御告の祈(アンジェリユス)の鐘が鳴る...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...水はごうと鳴る...
夏目漱石 「虞美人草」
...または彼の平手(ひらて)が頬のあたりでピシャリと鳴るかと思って...
夏目漱石 「行人」
...まだ第一の銅鑼(どら)の鳴る時刻でない...
夏目漱石 「倫敦消息」
...砂利(じゃり)の上にチャリンと鳴ると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...火事だアッと怒鳴るか...
羽志主水 「越後獅子」
...それでシヨウがないから行(い)くンだけども……」十五ジャンジャンと放課の鐘が鳴る...
二葉亭四迷 「平凡」
...旅宿の雨戸が鳴る...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...草やぶの鳴る音も聞えたやうでした...
宮原晃一郎 「ラマ塔の秘密」
...なにか呶鳴る声がした...
吉川英治 「三国志」
...……ほどなく梵鐘(ぼんしょう)いんいんと鳴る中を導師(どうし)に引かれて...
吉川英治 「新・水滸伝」
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