...響(ひゞき)はるかに鳴りわたるおほまが時のうすあかり...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...両手たたかで鳴りわたるまで二十八年の作「神となれば片手の音もきこゆらむ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
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立原道造 「優しき歌 ※[#ローマ数字1、1-13-21]・※[#ローマ数字2、1-13-22]」
...早朝より空襲警報鳴りわたる...
種田山頭火 「一草庵日記」
...あんな夢を見たけさのほがらかけさも一りん開いた梅のしづけさ鐘が鳴る師走の鐘が鳴りわたる・街は師走の広告燈の明滅・仲よい夫婦で大きな荷物飾窓の御馳走のうつくしいことようつくしう飾られた児を見せにくる寒い風の広告人形がよろめく朝日まぶしい餅をいたゞく午前は元寛さん来訪...
種田山頭火 「行乞記」
...・山はひつそり暮れそめた霧のたちのぼる・サイレンながう鳴りわたる今日のをはりの・病みて一人の朝となり夕となる青葉・雑草咲くや捨つべきものは捨てゝしまうて・草や木や死にそこなうたわたしなれども・五月の空の晴れて風吹く人間はなやむ五月九日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...玄關及び鳴りわたる柱廊よりし外に出づ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...鳴りわたる夜の幻影……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...山の手の空に鳴りわたる鐘の音に...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...錆ある朗らかのベースは鳴りわたる...
萩原朔太郎 「宿命」
...玄妙なる隈どりを持つて花やかなる芸の空にいんいんと鳴りわたる様を...
牧野信一 「「尾花」を読みて」
...数しらず鳴りわたる天鼓(てんこ)のかなたに空一ぱいの不思議(ふしぎ)な大きな蒼い孔雀が宝石製(ほうせきせい)の尾(お)ばねをひろげかすかにクウクウ鳴きました...
宮沢賢治 「インドラの網」
...サイレンが何度も気味わるく太く長く空をふるわして鳴りわたる...
宮本百合子 「犬三態」
...浄らかな諷刺の哄笑で鳴りわたるよろこびは...
宮本百合子 「音楽の民族性と諷刺」
...さわやかに鳴りわたる)春子 (びっくりして)あらら!勝介 ほら...
三好十郎 「樹氷」
...三鼓(こ)七流(りゅう)の陣鐘(じんがね)が鳴りわたるを合図(あいず)に...
吉川英治 「神州天馬侠」
...奥殿のうちまで鳴りわたるような声していつまでもどなっていた...
吉川英治 「親鸞」
...鳴りわたる喇叭(らっぱ)...
吉川英治 「日本名婦伝」
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