...もう、一度、今度は両手に両側の蘆を取って、ぶら下るようにして、橋の片端を拍子(ひょうし)に掛けて、トンと遣(や)る、キイと鳴る、トントン、きりりと鳴く...
泉鏡花 「海の使者」
...檻の山羊が灯を恋ひてみい/\鳴く...
鈴木三重吉 「桑の実」
...松蝉がそこらで鳴く...
種田山頭火 「其中日記」
...蛙が鳴く、頬白が囀づる...
種田山頭火 「旅日記」
...庭ではスイッチョが鳴く...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...けたたましく蜩(ひぐらし)が鳴く...
外村繁 「日を愛しむ」
...閑雅(かんが)の趣自(おのずか)ら画面に溢れ何となく猪牙舟(ちょきぶね)の艪声(ろせい)と鴎(かもめ)の鳴く音(ね)さえ聞き得るような心地(ここち)がする...
永井荷風 「日和下駄」
...山ばとの鳴く夜、ランプの下で、一冊の医書を中に向かい合って静かに勉強していた若い父母だった...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...幸田節三はこの乙亥元旦午前九時十二分を期して必ず噴水の鶴が鳴くと断言し...
久生十蘭 「魔都」
...深い地の底で地虫が鳴くような...
久生十蘭 「魔都」
......
正岡子規 「墨汁一滴」
...時々やぎの鳴くような笑い声を立てている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...うちのウソは行こう行こうと鳴くばかり...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「鶴鳴くべしや」の咏嘆...
三好達治 「万葉集の恋歌に就て」
...庭に鳴く虫の声も絶え間なくてここは心細さを覚えさせるものに満ちていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...花咲き鳥の鳴く春という嬉(うれ)しい季節が...
柳田国男 「年中行事覚書」
...戸外で鳥の鳴く声がした...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...ほととぎすのよく鳴くこの頃の闇であった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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