...ひたと共鳴する不思議な響きが潜んでいた...
有島武郎 「或る女」
...一夜さを鳴き細つた虫の声!萎びた黒繻子の帯を...
石川啄木 「天鵞絨」
...頭上にごうごうどすんどすんと天地をゆすぶる雷鳴を聞きながら...
海野十三 「超人間X号」
...私が共鳴感を表わしているとでも見えたのであろう...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...『恐ろしい群』の人達のあげた悲鳴と同じ悲鳴を挙げるものの声である...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...サン・テティエンヌ・デュ・モン教会堂で十一時が鳴った時...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...物々しく貝を吹き鳴らしたのも...
中里介山 「大菩薩峠」
...お手水場の床を踏み鳴らしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...血色の良い見上げるような若い頃美男で鳴らした俤(おもかげ)を充分留めて居ります...
野村胡堂 「死の予告」
...那須というのは、頭髪をべったりと頭蓋骨にはりつけた、背の高い痩せた青年で、西貝を見るとうれしそうな微笑をうかべながら、急いで近づいてきて、掛けるやいなや、オイ、菊正(きくまさ)! と、怒鳴った...
久生十蘭 「金狼」
...帯のわきに下げてゐた革の財布をジャラジャラ鳴らした...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...第一流の水門番として鳴り響いてゐる...
牧野信一 「バラルダ物語」
...人生的にみしみし鳴るおもみに耐え得て来ていることは古典が示して居りますものね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...やがて悲しげな鋭い鳴き声のきこえてくる頃には...
三好達治 「測量船拾遺」
...台所から呶鳴(どな)りますと...
夢野久作 「巡査辞職」
...非常な共鳴のし方だ...
夢野久作 「人間レコード」
...鳴りを沈めた琴の絃(いと)...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...今の多くの若い人々には何の共鳴も得られないにちがひない...
吉川英治 「折々の記」
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