...鳰くゝと鋭く鳴きて...
大町桂月 「春の郊外」
...鳰鳥(かいつぶり)のように...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...鳰の淨め夏なかの榮えは過ぎぬ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...鳰(にほ)や、實(げ)に淨めの童女(をさめ)、尼うへの一座なるらし...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...おもむろに鳰(にほ)は滑りぬ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...*秋の末つ方月の一夜洛東華頂山境内に笛の音をききて咏める鳰の淨め夏(なつ)なかの榮(さか)えは過(す)ぎぬ...
薄田淳介 「白羊宮」
...鳰(にお)がゐて鳰の海とは昔より十月十七日 琵琶湖ホテル滞在...
高浜虚子 「五百五十句」
...うす紫の霞の底に輝いて居る鳰海(におのうみ)を指(ゆびさ)しながら...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...水に住むものにあるから鳰どりの水草が中にその栖つくらく別莊大洗の岬なる水戸侯の別莊を見てよめるころも手の常陸のくには...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...鳰(にほ)だの鴨だのが沢山ゐたもんぢや...
野口雨情 「黄金の甕」
...棧敷の上(小曲)渦巻の裕衣(ゆかた)に淡き恋心仇(あだ)し姿の しのばれて涙で唄を 唄ひませう棧敷の上に しよんぼりと仇し姿に 咲く花を伏目になりて唄ひませう鳰(にほ)の浮巣の岸に咲くほのかに白き藻の花のはかなき恋を 唄ひませう...
野口雨情 「野口雨情民謡叢書 第一篇」
...「巣へもどる親まつ鳰(にほ)のもろ音哉...
森鴎外 「細木香以」
...お迎えが」鳰に袖をひかれて...
吉川英治 「私本太平記」
...ほんとは鳰の力を刎(は)ね返せないわけもなく...
吉川英治 「私本太平記」
...しかしその鳰の唇寄せにも...
吉川英治 「私本太平記」
...そこはうつくしい鳰鳥(におどり)の浮いている琵琶湖(びわこ)のほとり...
吉川英治 「神州天馬侠」
...鳰鳥(におどり)の渚(なぎさ)に遊ぶうららかな晩春四月の湖畔数里にわたって...
吉川英治 「新書太閤記」
...この湖に多く住む鳰(にお)の一羽が泳いでゆくようであった...
吉川英治 「新書太閤記」
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