...鳰鳥(にほどり)一〇の 淡海の海一一に潛(かづ)きせなわ一二...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...鳰鳥(みほどり)の七潛(かづ)き息衝き...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...鳰點々蕁菜の間に浮沈す...
大町桂月 「白河の七日」
...鳰の淨め夏なかの榮えは過ぎぬ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...おもむろに鳰(にほ)は滑りぬ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...丁度鳰鳥(かいつぶり)の浮巣が潮の差引(さしひき)につれて上(あが)つたり下(お)りたりするやうな工合に……土地(ところ)の老人の言葉によると...
薄田泣菫 「茶話」
...*秋の末つ方月の一夜洛東華頂山境内に笛の音をききて咏める鳰の淨め夏(なつ)なかの榮(さか)えは過(す)ぎぬ...
薄田淳介 「白羊宮」
...うす紫の霞の底に輝いて居る鳰海(におのうみ)を指(ゆびさ)しながら...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...琵琶湖はまた鳰(にほ)の海ともいひ...
近松秋江 「湖光島影」
...これを過ぐれば左に鳰(にお)の海(うみ)蒼くして漣水色縮緬(ちりめん)を延べたらんごとく...
寺田寅彦 「東上記」
...そなたの遊女名は」「鳰(にお)といいまする」「鳰ノ君か」口にした杯を...
吉川英治 「私本太平記」
...つき飛ばされたのは鳰だけでなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...ほんとは鳰の力を刎(は)ね返せないわけもなく...
吉川英治 「私本太平記」
...鳰のからだを鞠のごとく部屋のすみへ投げつけてしまったのであった...
吉川英治 「私本太平記」
...そしてさッと廊の外へのがれ出ると、後ろで鳰が、ひッ――と声の尾を曳いて、「こ、小殿っ...
吉川英治 「私本太平記」
...たったいま遁(のが)れて来た鳰の白い腕(かいな)や執拗な唇が...
吉川英治 「私本太平記」
...鳰(にお)の湖(うみ)こえ...
吉川英治 「新書太閤記」
...この湖に多く住む鳰(にお)の一羽が泳いでゆくようであった...
吉川英治 「新書太閤記」
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