...鳰鳥(みほどり)の七潛(かづ)き息衝き...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...鳰點々蕁菜の間に浮沈す...
大町桂月 「白河の七日」
...鳰鳥(かいつぶり)のように...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...」宮嶋氏は鳰(かいつぶり)のやうに丁寧に頭を下げた...
薄田泣菫 「茶話」
...*秋の末つ方月の一夜洛東華頂山境内に笛の音をききて咏める鳰の淨め夏(なつ)なかの榮(さか)えは過(す)ぎぬ...
薄田淳介 「白羊宮」
...浮き沈む鳰(にお)の波紋の絶間(たえま)なく十一月二十六日 丸之内倶楽部俳句会...
高浜虚子 「六百句」
...私たちの交際の圏内へ不意にギャロップで飛び込んできた可愛らしい子馬――鳰子の無心な解きほぐしが原因となつたのであらう...
中勘助 「きもの」
...鳰(にほ)だの鴨だのが沢山ゐたもんぢや...
野口雨情 「黄金の甕」
...しかも桜のうつくしき趣を詠(よ)み出でたるは四方(しはう)より花吹き入れて鳰(にほ)の海 芭蕉木(こ)のもとに汁も鱠(なます)も桜かな 同しばらくは花の上なる月夜かな 同奈良七重(ななへ)七堂伽藍(しちだうがらん)八重桜 同のごときに過ぎず...
正岡子規 「俳人蕪村」
...そなたの遊女名は」「鳰(にお)といいまする」「鳰ノ君か」口にした杯を...
吉川英治 「私本太平記」
...「なアンだ……鳰(にお)か」「わたくしではいけません?」「遊女の鳰か」「よくおわかりのくせに」「あっちへ行け」「そんな……...
吉川英治 「私本太平記」
...「憎い小殿」鳰はすぐ身をくねらせた...
吉川英治 「私本太平記」
...力の争いでも鳰にかなわない気がどこかでしている...
吉川英治 「私本太平記」
...しかしその鳰の唇寄せにも...
吉川英治 「私本太平記」
...鳰のからだを鞠のごとく部屋のすみへ投げつけてしまったのであった...
吉川英治 「私本太平記」
...そこはうつくしい鳰鳥(におどり)の浮いている琵琶湖(びわこ)のほとり...
吉川英治 「神州天馬侠」
...鳰(にお)の宿(やど)まだ五月雨(さみだれ)ぞらの定まりきれないせいか...
吉川英治 「新書太閤記」
...湖水が見える」「あれが鳰(にお)の湖(うみ)ね...
吉川英治 「宮本武蔵」
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