...それは鳥毛のやうに縁がとられて居たり...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...尻尾(しっぽ)の毛は大鳥毛のようで高く巻き上がって房(ふっ)さりしており...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...何か鳥毛だつような気持を感ぜずにはいられませんでした...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...が、繁みに身を隠して、吻(ほ)っとした途端、ギョッとして思わず総身(そうみ)が、鳥毛立ちました...
橘外男 「仁王門」
......
アルフレッド・テニソン 坪内逍遙訳 「シャロットの妖姫」
...ポインセチアも頂上の赤い葉だけが鳥毛のようになって残っていた...
寺田寅彦 「病室の花」
...赤坂奴が大鳥毛の槍を振り立て拍子を取って手渡ししつつ練って行った...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...伊達奴鳥毛のお槍でほーいの...
直木三十五 「南国太平記」
...寺の墓地は広くて大鳥毛みたいな形をした銀杏(いちょう)の大木が五...
中勘助 「妹の死」
...……白い鳥毛の扁帽を冠った前駆の侍僮が...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...白い長い鳥毛のついた...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...大方はすゝきなりけり秋の山伊豆相模境もわかず花すゝき二十余年前までは金紋さき箱の行列整々として鳥毛片鎌など威勢よく振り立て振り立て行きかいし街道の繁昌もあわれものの本にのみ残りて草刈るわらべの小道一筋を除きて外は草の生い出でぬ処もなく僅かに行列のおもかげを薄の穂にとどめたり...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...大名が鳥毛の槍をふらせて駕籠(かご)で登城するというのは...
正岡子規 「俳句上の京と江戸」
...不平なれば則ち乞児(きつじ)巌頭に踞(きょ)して遥に金紋先箱大鳥毛の行列を瞰(にら)む処...
正岡子規 「病牀譫語」
...「暗夜行路」の主人公謙作が京都で鳥毛立屏風の絵にあるような女(この絵覚えていらっしゃるかしら...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...漆塗の黒い煙突から渦巻いた煙を帽の上の鳥毛のやうに立たせて走るのを見ると...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...鳥毛(とりげ)の寝台...
夢野久作 「白くれない」
...春が来たぜ! お濠(ほり)の柳が芽を吹いてら! 丸の内へも渡り鳥がやってきたぜ! 三本鳥毛の槍先にチラチラ蝶々が舞っている...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索