...二尋(ふたひろ)ばかりの鱶(ふか)が一疋(ぴき)...
泉鏡花 「印度更紗」
...鱶七(ふかしち)が弁慶の長上下(ながかみしも)で貧乏徳利をブラ下げて入鹿御殿に管(くだ)を巻こうと...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...鱶(ふか)の鰭(ひれ)のような大きな襞(ひだ)のついた其の同心管の内側が...
海野十三 「爬虫館事件」
...鱶(ふか)に片附けさすつもりだったんだな……ところで貴方(あなた)は...
大阪圭吉 「死の快走船」
...「鱶(ふか)が釣(つ)れた」と騒(さわ)ぎたて...
田中英光 「オリンポスの果実」
...すると鱶は腹を返して...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「グーセフ」
...鱶(ふか)はつい近くまで来てもいっこう気がつかないようなふうでゆうゆうと泳いで行く...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...一匹の鱶(ふか)の姿が目に入った...
中島敦 「南島譚」
...鱶のやうに鋭どい齒で...
萩原朔太郎 「宿命」
...そこには人間を骨ごと食ってしまう鱶(ふか)がいるのであった...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...それを十尾ばかりの鱶が黒い影を織るようにして追いかけまわしている...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...水面とすれすれのところで鱶(ふか)のような鋭い歯の植わった嘴をあけて...
久生十蘭 「地底獣国」
...「社交なんぞ鱶(ふか)にでも喰われろ...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
......
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...鱶(ふか)が居る...
正岡子規 「病」
...鱶からお前を護(まも)つてくれたんだ...
宮原晃一郎 「動く海底」
...途方もない大きな鱶(ふか)が...
宮原晃一郎 「椰子蟹」
...渺茫(べうばう)たる海面に鱶(ふか)が列を為して現(あら)はれたかと思つたのは三浬(マイル)先の埠頭から二挺櫓(ろ)を一人で前向(まへむき)に押して漕ぐ馬来(マレイ)人の小舟(サンパン)の縦列で...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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