...大正三年の一月の「ホトトギス」に出た『鱧の皮』である...
宇野浩二 「「鱧の皮 他五篇」解説」
...しかし、『鱧の皮』は、あらゆる評判になつた作品がさうであるやうに、何人かの批評家が、最大級の言葉で、「これは傑作である」、と吹聽(ふいちやう)するやうに稱讚したために、多くの人が、云ひつたへ聞きつたへして、「あれは傑作だ」、「あれはおもしろい小説ださうだ」、と、附和雷同して、傑作にまつりあげたやうなところもある...
宇野浩二 「「鱧の皮 他五篇」解説」
...この『鱧の皮』によつて...
宇野浩二 「「鱧の皮 他五篇」解説」
...『鱧の皮』を讀みかへして見ると...
宇野浩二 「「鱧の皮 他五篇」解説」
...米僊は私に一度も鱧の御馳走をしなかつたから...
薄田泣菫 「茶話」
...「へえ、何だって?」「じいやと二人で海岸通りを歩いていたら、酔っ払いのような人が珍しさうに附いて来て、なんや、けったいな犬やなあ、鱧(はも)みたいな犬やなあって、―――」「あはははは」「あはははは」「考えたねえ、鱧とは...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...―――成る程鱧の感じだよ...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...お前は鱧だとよ」「鱧のお蔭で小父さんの方は助かったらしいね」要が小声で交ぜっ返した...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...刺身ハ鯛ノ薄ヅクリ二人前、鱧ノ梅肉二人前...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...コレ召シ上ッテ下サラナイ?」颯子ノ前ニ鱧ガソックリ残ッテイル...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...いづうノ鱧(はも)ノ鮨デモ持ッテ朝早ク立チ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...部屋ニ日本茶ヲ取リ寄セテ鱧ノ鮨ヲパクツク...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...マア鱧ヲ食イナサイ」ソンナツモリモナク若イ時分ニ何気ナク見テ置イタコトガ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...□私の鳥目と老祖母(鱧の肝のお汁)...
種田山頭火 「其中日記」
...茶の木と梅の木樹ぶり枝ぶり(日本的)花と葉実(実用的価値)(活花として)・鱧の膽(老祖母追憶)「鱧の皮」自己と他己自己を害ふだけでなく他己をも傷めることは苦しい...
種田山頭火 「其中日記」
...鱧の臭がするかい」「するじゃないか...
夏目漱石 「虞美人草」
...御昼の膳(ぜん)の上には宗近君の予言通り鱧(はも)が出た...
夏目漱石 「虞美人草」
...キチッと穴子だか鱧だかを小さく切って押して四角に御飯の上へ載せているやつを見ると...
正岡容 「寄席」
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